★ SACDハイブリッド盤。スウェーデンのリュート奏者、ヤコブ・リンドベルイは、ルネサンスとバロックを中心とするリュート音楽の分野で今日、もっとも幅広いレパートリーをもち、深い知性に支えられた情感豊かな音楽が高い評価を獲得、人気を集めてきました。ブリテンの《ジョン・ダウランドによる夜の曲》をリュートで演奏した『夜の曲 - ダウランドからブリテンまで』(BIS SA 2082)につづくアルバム。「ロジー伯爵」として知られるヤン・アントニーン・ロジーの作品から4つの組曲、《メヌエット》《シャコンヌ》が演奏されます。
★「ロージンタール伯爵」ヤン・アントニーン・ロジー(c.1650–1721)(ヨハン・アントン・ロジー・フォン・ロージンタール)は、ボヘミアの貴族の家に生まれました。幼少のころアカツィウス・カジミル・ヒュルゼからリュートを教わり、興味が芽生えたと言われます。プラハのシャルル・フェルディナント大学で哲学を専攻。博士号を取得した後、ヨーロッパを旅して回りました。ロジーは、フランスとイタリアのリュート音楽を研究、ボヘミアでもっとも優れたリュート奏者、作曲家として名を馳せました。彼はドイツのリュート奏者ヴァイスにも影響を与えたと言われます。1721年にロジーがプラハで亡くなった後、ヴァイスは《ロジー伯爵の死を悼むトンボー》を書き、彼を追悼しています。リンドベリが『ヴァイス - リュート音楽 第2集』(BIS 1534)で演奏した作品です。ロジーは主に、舞曲による「組曲」を作曲。フランスの「自由奔放な様式(Style brisé)」とイタリアの「カンタービレ」のスタイルを結合した、膨大で創造性の高い作品の手稿譜が、チェコをはじめとする各国のアーカイヴで保存されています。2018年9月、ノルテリエのレンナ教会での録音。リンドベリは、バロック期ドイツとフランスの音楽を演奏した『シクストゥス・ラウヴォルフのリュート』(BIS SA 2265)と同じ、1590年頃にアウグスブルクで製作された7コースあるいは8コースの楽器を弾いています。『黄金の音符(Note d’oro)』
ヤン・アントニーン・ロジー(c.1650–1721):
①組曲イ短調【前奏曲 アルマンド クラント/ドゥブル アリア ガヴォット カプリース】
②組曲へ長調【序曲 アルマンド クラント サラバンド メヌエット ジグ】
③組曲ト長調【アルマンド クラント/ドゥブル アリア メヌエット I & II ジグ】
④組曲ニ短調【前奏曲 アルマンド クラント サラバンド ジグ ブレー メヌエット ジグ】
⑤組曲ト短調【ガヴォット クラント サラバンド メヌエット ロンドー】
⑥メヌエット ハ長調
⑦組曲変ロ長調【アルマンド クラント サラバンド ジグ】
⑧シャコンヌ へ長調
ヤコブ・リンドベルイ(リュート;Sixtus Rauwolf, Augsburg C.1590)
セッション録音:2018年9月/レンナ教会(ノルテリエ、スウェーデン)
『夜の曲』Nocturnal: lute music from Dowland to Britten
Nocturnal by Jakob Lindberg on Spotify
Nocturnal - Jakob Lindberg, lute
『フランス&ドイツ・バロック音楽』A Lute by Sixtus Rauwolf: French and German Baroque Music
A Lute by Sixtus Rauwolf: French & German Baroque Music by Jakob Lindberg on Spotify
Italian Lute Virtuoso of the Renaissance
Italian Lute Virtuosi of the Renaissance by Jakob Lindberg on Spotify
Jacobean Lute Music by Jakob Lindberg on Spotify
Dowland: The Complete Solo Lute Music
Musique and Sweet Poetrie - Kirkby, Lindberg
Kirkby, Emma: Musique and Sweet Poetrie - Jewels From Europe Around 1600 by Emma Kirkby on Spotify