「ウィンター・レイン 」
吉田次郎「RED LINE」の10曲目に収録された曲。
私はこのアルバムの「鑑賞感想記」で「ウィンター・レイン 」について
「別れを惜しむかの様な哀愁ナンバー」と書きましたが
6月11日のライヴでのMCで次郎さんは
「昨年亡くなったフランシス・レイとミシェル・ルグランに捧げた曲」と。
なるほど、それで「別れを惜しむ」様に思えたのかと合点しました。
そして話は続き
札幌オリンピックの前の、1968年フランス・グルノーブルオリンピックで出場種目全てで優勝する”King Killy”ことアルペン・スキー選手のジャン=クロードキリーと、同じくフィギュアスケートで金メダルのペギー・フレミングが恋人役で登場した、
1967年、翌年に控えるオリンピックを盛り上げるためのドキュメンタリー。
その冒頭の駅に降り立ったシーンで、
ペギー・フレミングがつぶやく「Winter Rain」
いつかこの言葉を使いたかったと。
このドラマ、探したのですが分かりません。。検索してもグルノーブル・オリンピックの記録映画「白い恋人たち」しか出てきません(その映画の音楽はフランシス・レイ。アルバム3曲目のフランシス・レイの名曲「男と女」の冒頭は「白い恋人たち」)
このドラマは若かりし頃のカーペンターズも登場し、ビートルズ・ナンバーを歌ったと。NHKで放送されたという情報を得ましたが、そこから先はわからず。。
次郎さんの曲は情景が浮かんできます。それは映画音楽の巨匠のお二人がルーツとしてあるからなのかと。この曲はフィルム映画のようなノスタルジックさを感じます。
美しいメロディを一音一音、大切に慈しむ様につま弾かれるギター、胸を締め付ける泣きのピアノ、プロデューサーの杉田元一氏によるトロンボーンも哀愁を掻き立てます。
静かな曲ですが、とても印象に残る曲です。
怒涛のテクニカル・ナンバーが多いアルバムのラストにこういう曲があるのもいいですね。
Sony Music Stereo Hybrid DSD direct Recording