2015年にノルウェーの名門オーケストラ、ベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に就任し、絶賛されたエディンバラ国際音楽祭や7度の国際ツアー、数々のレコーディングを通じてベルゲン・フィルの魅力を世界に伝えてきた次代を担うマエストロ、エドワード・ガードナー。2021年からはユロフスキの後任としてロンドン・フィルの首席指揮者を務めることが発表されましたが、ベルゲン・フィルとの契約も2年間延長し、2023年まで首席指揮者のポストを継続することが決まりました。
そんな親密で良好な関係を深めているガードナーとベルゲン・フィルの強力タッグによる新録音は、2016年に録音され英グラモフォン誌で「エディターズ・チョイス」に選ばれた「グレの歌」(CHSA 5172)以来となるシェーンベルクのレコーディング。
メーテルリンクの戯曲に基づく交響詩「ペレアスとメリザンド」と、ソプラノ歌手一人のみが演じるモノドラマ「期待」。作曲年代はわずか6年の隔たりしかないものの、後期ロマン派のスタイルによる「ペレアスとメリザンド」と、無調への転換後に書かれた「期待」という大きく異なる音楽で、シェーンベルクの深みと情熱を見事に描写していきます。「期待」でソロを歌うのは、ポーランドとドイツのルーツを持つアメリカ出身のソプラノ、サラ・ヤクビアク。変幻自在のカラフルな声を特徴とし、ニューヨーク・タイムズ紙からは「ぜいたくな声、印象的なソプラノ」と絶賛され、ガードナー&ベルゲン・フィルとは、グラミー賞にもノミネートしたヤナーチェクの「グラゴル・ミサ」の録音(CHSA 5165)でも共演しています。
(東京エムプラス)【曲目】
シェーンベルク:
交響詩 《ペレアスとメリザンド》 Op.5
ソプラノと管弦楽のためのモノドラマ 《期待》 Op.17*