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SACDに特化した偏屈ブログ

META4も参加! 現代フィンランドを代表する作曲家ファーゲルルンドの室内楽曲集

「海洋」~ファーゲルルンド: 室内楽曲集
メータ4 、 クリストファー・サンドクヴィスト 、 パーヴァリ・ユンパネン 、 エルヴェ・ジュラン

タワーレコード

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SACDハイブリッド盤。フィンランドだけでなくヨーロッパの彼の世代を代表する作曲家のひとり、セバスチャン・ファーゲルルンド(1972-)の新作。管弦楽作品集『ノマド・水の世界地図』(BIS SA-2455)につづき、彼の才能が思う存分に発揮されたと定評のある《クラリネット協奏曲》(2006)の後、2007年から2013年にかけて作曲した室内楽の作品が当アルバムで紹介されます。このアルバムでは「機械を思いわせるテクスチュアを機動力とする」といった、いくつかの共通する特徴も備わった作品群が収録されました。
弦楽三重奏のための《Oceano(海洋)》は、フィンランドのトゥルクからオーランド諸島を経由してストックホルムという、かつての郵便船の航路の都市で行われたコンサート・シリーズの委嘱作。「Sonore(朗々と響かせて)」「Agitato(激しく)」の2楽章で構成されています。クラリネット、チェロとピアノのための6つの小品《Fuel(燃料)》は、クフモ室内楽音楽祭の委嘱作。ホルン、ヴァイオリン、チェロとピアノのための四重奏曲《Transient Light(瞬間の光)》は、フランスのホルン奏者、エルヴェ・ジュランから依頼を受けて書かれた作品です。「メロディによる表現」を重視、曲名は「異なる強烈さとニュアンスで『時』を貫いて輝く光」をイメージしてつけられたといわれます。
クラリネットとピアノのためのソナタ》は、《クラリネット協奏曲》(BIS SA-1707)を初演した、フィンランド放送交響楽団の首席クラリネット奏者、クリストフェル・スンドクヴィストのために作曲された作品です。「Meccanico con forza(力強くメカニックに)」「Lento misterioso(ゆっくりと神秘的に)」「Introduzione quasi libero - Esaltato(ほぼ自由な序奏 - 熱狂して)」の3楽章で構成されています。「スケルツォに似た、活発に動きまわる」を示す曲名の《Scherzic(スケルツィック)》は、Meta4が大曲の合間に演奏する「間奏曲」として作られました。弦楽四重奏曲第1番《Verso l'interno(内に向かって)》は、6楽章で書かれた作品です。「トランクイッロ」の〈Prologo(プロローグ)〉と〈Eilogo(エピローグ)〉の間に「フェローチェ」「アジタート」「アジタート・カプリッチョーゾ」の3つの〈Danza(踊り)〉と「メスト」の〈Canto(歌)〉をはさむ構成をとっています。
キングインターナショナル

【曲目】
セバスチャン・ファーゲルルンド(1972-):
(1)「海洋」~ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための(2011)
(2)6つの小品「燃料」~クラリネット、チェロとピアノのための(2010)
(3)「瞬間の光」~ホルン、ヴァイオリン、チェロとピアノのための(2013)
(4)クラリネットとピアノのためのソナタ(2010)
(5)「スケルツィック」~ヴィオラとチェロのための(2008)
(6)弦楽四重奏曲第1番「内に向かって」(2007)

【演奏】
Meta4
[(1)(3)(6)ミンナ・ペンソラ(ヴァイオリン)
(6)アンティ・ティッカネン(ヴァイオリン)
(1)(5)(6)アッテ・キルペライネン(ヴィオラ)、
(1)(2)(3)(5)(6)トマス・ユープシェーバカ(チェロ)]

(2)(4)クリストフェル・スンドクヴィスト(クラリネット)
(2)(3)(4)パーヴァリ・ユンパネン(ピアノ)
(3)エルヴェ・ジュラン(ホルン)

【録音】
(1)(3)(5)(6)2017年4月17-19日
カレヴィ・アホ・ホール(ラハティ、フィンランド)
(2)2019年4月13日
(4)2019年9月17&18日
ヤルヴェンパー・ホール(ヤルヴェンパー、フィンランド)

制作・録音:マルティン・ナゴルニ

セバスチャン・ファーゲルルンドSACD HYBRID:タワーレコード

 

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