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SACDに特化した偏屈ブログ

フルトヴェングラー&ベルリン・フィルの1954年ルガーノ・ライヴが2枚組SACDハイブリッド盤で登場

ルガーノフルトヴェングラー<限定盤>
ヴィルヘルム・フルトヴェングラーベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 、 イヴォンヌ・ルフェビュール

タワーレコード

 

1954年の11月30日に世を去る大指揮者が咲かせた最後の花々。この年の5月、フルトヴェングラーベルリン・フィルを率いて最後の演奏旅行に出ました。4日にパリ・オペラ座で「運命」「未完成」などを指揮、14日にはトリノブラームスの「第3」ほかを振り、15日にはルガーノのテアトロ・アポロで(前半に)ベートーヴェンの「田園」、(後半に)モーツァルトの「ピアノ協奏曲K.466」、R.シュトラウスの「ティル」を演奏しています。このルガーノにおける全曲の実況録音を収めたのが本ディスクです。
しかもこのディスクのマスターは(イタリア・チェトラが発売した)世界初出LPと同じ、ミラノ・ディスコスが制作したアナログ・テープ(1/4インチ幅、秒速38cm)。もとも
と非常に良好な音質をキング関口台スタジオで最新デジタル・リマスタリングによりさらに改善、2枚組のSACDハイブリッド盤として発売します。

発売履歴・・・世界初出となったのがイタリア・チェトラの2枚組LP(LO529)。その音源(マスターテープ)からキングレコードが、「田園」はLP: SLF-5017~8(1980.6)、K17C-9419(1984.10)、KIJC-2014~5(1992.3.5), CD: K35Y-44(1980),KICC-2295(1993.7.21),KICC-1267(2016.6.22)で発売。「K.466」はLP: SLF-5017~8、K17C-9424(1984.10)、KIJC-2014~5、CD:K33Y-192(1986.10.5)、KICC-2295,KICC-1267で発売。「ティル」はLP: SLF-5017~8、K17C-9424、KIJC-2014~5で発売しましたが、CD化はされておりませんでした。

これまでキングレコードから何回も発売を繰りかえしてきた名盤ですが、そのきっかけとなったのは1980年の最初から執筆された宇野功芳の名解説(7000字)。今回初めてCD化される「ティル」も含めて、その貴重な全文をブックレットに転載します。
(キングインターナショナル)

「(田園は)最晩年のフルトヴェングラーの心の中を垣間見るような演奏なのだ。彼の心の中はこれほどまでに淋しかったのだ。それがぼくを共感させるのである。」
「(モーツァルトのK.466は)1954年におけるフルトヴェングラーの代表盤のひとつであり、彼は最晩年に至って初めて理想のモーツァルトを鳴らし得たのであった。」
「(ティルは)演奏だけに焦点を当てれば、ぼくは第1にこの1954年のベルリン盤を採りたいのである。」
宇野功芳 ライナー・ノーツより)

KKC4299/4300(2SACD Hybrid)MONO
DISC1 / 45:55 DISC2 / 44:55
日本語帯・解説付(解説:宇野功芳

ルガーノフルトヴェングラー 完全全曲
[DISC 1]
ベートーヴェン交響曲 第6番 ヘ長調 作品68「田園」[DISC 2]
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K.466*
R.シュトラウス交響詩ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」作品28
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
イヴォンヌ・ルフェビュール(ピアノ)*
録音:1954年5月15日 テアトロ・アポロ、ルガーノ(ライヴ)

 

 

   

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