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SACDに特化した偏屈ブログ

現代合唱音楽注目の作曲家キム・アンドレ・アルネセン 前例のない社会変化で傷ついた世界に語りかける人々の想いが大聖堂の空間にこだまする

キム・アンドレ・アルネセン: 幸いなるかな [Blu-ray Audio+SACD Hybrid]
ニーダロス大聖堂少女合唱団 、 トロンハイム・ソロイスツ

タワーレコード

 

現代合唱音楽の作曲家としてもっとも作品が演奏されているひとり、ノルウェーのキム・アンドレ・アルネセンの新作アルバム。
キム・アンドレ・アルネセン Kim Andre Arnesenは、トロンハイムノルウェー工科自然科学大学(NTNU)の音楽学部で学び、合唱音楽作家としての名声と人気を確立しました。彼の作品はすでに、50カ国以上で歌われ、《レクイエム》《聖霊ミサ曲》といった大作が、ニューヨークとワシントンで初演されました。
《幸いなるかな(Tuvayhun)》というアラム語の曲名をもつ作品は、マンハッタン少女合唱団と芸術監督ミシェル・オースタリー Michelle Oesterleの委嘱を受け、2018年に作曲されました。「環境危機、大量移民、地球規模のパンデミック、政治的二極化、所得不平等の拡大、権威主義体制の興隆、前例のない社会変化といったことで傷ついている世界」と「それにもかかわらず、よく見れば世界は美しい」をテーマに作曲され、「傷ついた世界のための至福の教え(Beautiitudes for a Wounded World)」の副題がつけられました。『マタイによる福音書』の「山上の説教」(第5章)の8つの「至福の教え」と、アメリカの詩人チャールズ・アンソニー・シルヴェストリ Charles Anthony Silvestri(1965-)が書いた、それぞれの教えが現実の世界にどう当てはまるかを例示する歌詞による〈わたしは貧しい〉以下の8曲、合唱団の少女たちがそれぞれの祈りをさまざまな言語で唱える〈祝福:わたしの望み〉、そして、『マタイによる福音書』(第5章14節)『ヨハネによる福音書』(第12章36節)『フィリピの信徒への手紙』(第2章15節)をテクストにした〈あなたがたは世の光である〉で構成。
古い時代と現代、聖と俗の間の「リミナル・スペース」(現実空間と異空間の狭間)を交流する音楽が、少女合唱とヴォーカル・ソロ、弦楽オーケストラと器楽奏者によって演奏されます。
NTNUで学んだジャズ・シンガーでソングライターのヒシュティ・フューケ Kirsti Hukeと、シリア出身、ベルゲンで学びながら、古典的スタイルのアラブとスーフィの音楽を演奏するグループ「Sharqant」で歌うムハンマド・アル=マジャブ Mohannmed Al=Majzoubのヴォーカル・ソロ。ジャンルを超えて活動する器楽奏者たちが参加。モッテン・リンドベルグ Morten Lindbergのプロデュースによりニーダロス大聖堂で録音セッションが行われました。
キングインターナショナル

【曲目】
キム・アンドレ・アルネセン(1980-): 幸いなるかな - 傷ついた世界のための至福の教え(2018)
1.心の貧しい人々は(The Poor in Spirit)
2.わたしは貧しい(I am Poor)
3.憐れみ深い人々は(The Merciful)
4.四十日四十夜を(Forty Days and Forty Nights)
5.平和を実現する人々は(The Peacemakers)
6.平和とはなにか(What is Peace?)
7.柔和な人々は(The Meek)
8.レイチェルの歌(Rachel's Song)
9.心の清い人々は(The Pure in Heart)
10.神の顔は(The Face of God)
11.祝福:わたしは望む(Blessings: I Hope)
12.悲しむ人々は(Those Who Mourn)
13.百合の歌(Song for Lily)
14.義に飢え渇く人々は(Those Who Hunger and Thirst for Righteousness)
15.正義の歌(Song for Justice)
16.義のために迫害される人々は(Those Who Are Persecuted for Righteousness)
17.わたしの手をとりなさい(Hold My Hand)
18.あなたがたは世の光である(You are the Light)

【演奏】
ニーダロス大聖堂少女合唱団 トロンハイム・ソロイスツ
ヒシュティ・フューケ(ヴォーカル) ムハンマド・アル=マジャブ(ヴォーカル)
ハンス・フレードリク・ヤコブセン(フルート)
ハンス=クリスチャン・ショス・ソーレンセン(ツィンバロン)
ルース・ポター(ハープ)
エスペン・オールベルグ(打楽器) カール・ホーコン・ヴォーデラン(打楽器)
オーラ・リンドセット(コンサートマスター)
アニタ・ブレーヴィク(指揮)

【録音】
2020年11月
2021年2月
ニーダロス大聖堂(トロンハイムノルウェー)

制作・バランスエンジニアリング・編集・ミクシング・マスタリング:
モッテン・リンドベルグ

Disc 1: SACD hybrid (5.1 multichannel DSD/2.0 stereo DSD) RedBook PCM: MQA CD
Disc 2: Blu-ray: 5.1 DTS HD-MA (24bit/192kHz), 7.1.4. Auro-3D (96kHz), 7.1.4. Dolby Atmos (48kHz), 2.0 LPCM (24bit/192kHz), mShuttle: MQA + FLAC + MP3 Region: ABC worldwide

 

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