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SACDに特化した偏屈ブログ

注目のトランペット奏者 マティルダ・ロイド ヴァインベルク、シェーンベルガー: トランペット協奏曲、他

ヴァインベルク、シェーンベルガー: トランペット協奏曲、他
マティルダ・ロイド 、 リー・レイノルズ 、 ロンドン交響楽団

タワーレコード

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「Resonance=共鳴」のタイトルの通り、選曲と演奏において様々な響き合いを聴かせるアルバム。ヴァインベルクのトランペット協奏曲は、軍楽におけるトランペットの歴史が反映されており、マーラーメンデルスゾーンストラヴィンスキーの音楽を引用しながらも、それらを暗く歪めたグロテスクなものに変えています。シェーンベルガーの協奏曲はネオロマンティックであり、ロマン派の作曲家たちの影響が見られます。ラフマニノフの「ヴォカリーズ」は、音楽が呼び起こす感情や記憶を表現し、トランペットがその抒情性を引き立てます。アルバムの最後の作品、ゲディケの「演奏会用練習曲」は、ロイドのお気に入りの作品。もともとピアノとトランペットの曲で、彼女はしばしばアンコールで演奏していましたが、今作ではリー・レイノルズによる管弦楽伴奏版での演奏です。
マティルダ・ロイドは、ケンブリッジ大学、英国王立音楽アカデミーで研鑽を積み、マルメ音楽大学では、現代最高峰のトランペット奏者の一人であるホーカン・ハーデンベルガーに師事。2014年にBBC Young Musician of the Year Brass Finalを受賞し、2016年にはBBCプロムスでデビュー。翌年にはフランスで開催されたエリック・オービエ国際トランペット・コンクールで第一位に輝くなど、大いに期待されている若手です。古典派から現代まで幅広いレパートリーを持ち、委嘱作品の初演を積極的に行うなどトランペットのレパートリー拡大にも力を注いでいます。
このアルバムは、彼女の華麗な音色を高音質録音で伝えるSACDハイブリッド盤での発売です。
ナクソス・ジャパン

【曲目】
1-3. ミェチスワフ・ヴァインベルク(1919-1996):トランペット協奏曲 Op.94(1966-67)*
1. I. Etudes. Allegro molto
2. II. Episodes. Andante
3. III. Fanfares. Andante - Allegro - Andante - Presto -
Andantino - Allegro - Presto - Andante - Allegretto
4-6. クリストフ・シェーンベルガー(1961-):トランペット協奏曲 Op.94(2016/2021-22)*
4. 1. Tempo I. Maestoso - Tempo II. Allegro non troppo -
Tempo I. Maestoso - Un poco meno mosso -
Tempo I. Maestoso - Tempo II. Allegro non troppo -
Tempo I. Maestoso
5. 2 Molto adagio
6. 3. Allegretto - Un poco meno mosso - A tempo I
7. セルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943):ヴォカリーズ 嬰ハ短調Op. 34 No. 14(1915)**
8. アレクサンドル・ゲディケ(1877-1957):演奏会用練習曲 ト短調 Op. 49*
(リー・レイノルズによる管弦楽伴奏版)


【演奏】
マティルダ・ロイド(トランペット)
*…B♭管トランペット
**…D管トランペット

ロンドン交響楽団
岩淵麻弥(リーダー)
リー・レイノルズ(指揮)

【録音】
2023年11月17-19日
ロンドン、ヘンリーウッド・ホール

総収録時間:63分

SACD層: Stereo, Multi-Channel 5.0

 

 

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