VIVA!SACD

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SACDに特化した偏屈ブログ

フェンス・オブ・ディフェンス  挑戦進化~HYPER PROGRESS

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1 Arrive
2 Red Line
3 Midnight Waltz
4 A Song Of Apollo & Dafne
5 Wave Of Delight
6 Showtime!!!
7 Fat Monkey
8 Normal
9 The Other Side Of The Space
10 Liatris
11 Wave Of Delight - Live Remix
12 Spiral Rondeau - Live Version
13 The Seed Of Light - Live Version

-SACD Only Bonus Track-
14 Human Texture

SACD2009  ハイブリッド  ステレオ

1985年に北島健二(Guitar)、山田わたる山田亘)(Drums)、西村麻聡(Vo,Bass) の3人で結成されたロックバンドの2008年に行われたライヴ音源を再構築して仕上げた珍しいロック系SACD作(ハイブリッド仕様でCDプレイヤーでも再生可)

80年代はアニメ「シティハンター」のテーマソングを担当するなどし、根強いファンが多いベテランバンド。女性ファンが多いようで、本作を聴くまではまったく聴いた事がなかったので(すみません、バンド名すら知りませんでした・・北島氏は知ってましたが・・)想像では「分かりやすいハードポップバンド」かと思ってましたが・・・ 良い意味で裏切られました!

重厚かつ幻想的で、J-ROCKとしては長尺なオープニングに、インストパート主体ながら歌とのバランス感覚が絶妙な2、曲間なく続くインスト3のサウンドSACDらしく全体的に広がり、スペーシーな広大さを演出。音が上からきますね。
もろに70年代プログレサウンドながら歌メロが馴染みやすく、影響と自分達の個性とを上手く融合させている4はめちゃくちゃ気持ち良い。思わず遠い所に連れて行かれそうになる、ところでハードなサウンドで叩き起こされる。7分超の長さをまるで感じない。
ドラムのカウントの後クラシカルなストリングスで幕を開ける5は歌主体で、これがまたコーラスが伸びやかで気持ち良くて、車で聴いた時は大声で歌いながら走りました。
ストレートなハードロックサウンド6はかなりカッコいい。歌詞は某国を皮肉った内容で痛快。これまた車の時はぶっ飛ばしてしまいました。
北島氏の大活躍の後は山田氏の出番でしょうか?デジタルサウンド炸裂の7。
タイトル通り「ノーマル」な現代日本人を歌ったアコーステックな8
短いインスト9を挟み、本編ラストの10へ・・・ここでのサウンドも聴き物だ。実に凝っている

これから先はボーナストラックなので割愛させてもらいますが、ぜひともご自分の耳で確認していただきたい

失礼ながらこれほどの完成度とは予想を大きく上回るものでした。普段プログレやジャズが好物で、J-ポップやロックは数回聴いてすぐ飽きるのですが、これは何度も聴いてしまいます。クオリティが高ければジャンルなんて関係無いという好例ですね(このアルバムがプログレサウンドというのもあるでしょうが)。

時代とは逆行するかの様な作りこまれた力作なうえに、シングル向きでないアルバムオリエンテッドな作品に、表現したい物を具体化するためにセールス的にも採算的にも不利なSACDを選択する彼らの「挑戦」その先にどう「進化」するのか・・
ジャケットに映る新たなる生命・・その周りを囲む歯車はファンであり音楽ビジネスであり・・

シニカルな歌詞と携帯音楽が主体となりつつある中でのSACDというのに彼らの主張を感じたい


VIVA!SACD激奨アルバム
 

recorded at AKASAKA BLITZ 2008 06・15 

cd mastered MITUKAZU TANAKA
at BERNIE GRUNDMAN MASTRERING studio

SACD mastered HIROYUKI SHIOTSUKI
at SONY MUSIC STUDIO TOKYO

MIXED by matC