VIVA!SACD

VIVA!SACD

SACDに特化した偏屈ブログ

バイエルン放送自主レーベル

【BR KLASSIKレーベルについて】
バイエルン放送交響楽団、放送合唱団、そしてミュンヘン放送管弦楽団。この3つのアンサンブルの素晴らしい演奏記録が、バイエルン放送(Bayerischer Rundfunk)が自ら立ち上げた「BR KLASSIK」レーベルから愛好家のために提供されることになりました。
 バイエルン放送響誕生から60年、レーベル発足を記念してまずリリースされるのは、現在バイエルン放送響の首席指揮者として腕をふるっているマリス・ヤンソンスによるマーラーブルックナーハイドンという、まさにファンにとって垂涎のアイテム。また、放送局が所持している過去音源からのリリースも予定されており、第1弾としてマルタ・アルゲリッチと共演したピアノ協奏曲2曲が登場します(1973年、オイゲン・ヨッフム/1983年、小澤征爾)。
 今後は、バイエルン放送響歴代5人の首席指揮者の音源のほか、首席就任直前に急逝したキリル・コンドラシンの音源も含めて、3つのアンサンブルによる音源を年に10数点のペースでリリースする予定です。

【演奏団体について】
 
1949年に設立されたバイエルン放送響は、ドイツの伝統を理想的な形で継承しているオーケストラ。ヨッフムが種をまき、クーベリックが育て上げた「いぶし銀の響き」が特徴です。以降、コリン・デイヴィスロリン・マゼール、そしてマリス・ヤンソンスと、5人の世界的な指揮者のもとで飛躍的に発展したこのオーケストラは昨年末、英国の権威ある「グラモフォン誌」にて世界のオーケストラ第6位に選ばれ、まさに一流のオーケストラとして認知されるまでに至りました。
 レパートリーで声楽を用いる時に登場するのが、バイエルン放送合唱団。こちらは長く指揮者として君臨したミヒャエル・グレーザーが2005年に引退し、当時弱冠26歳の新鋭ペーター・ダイクストラが後任となり、一層レパートリーが拡大したことでも知られています。
 ミュンヘン放送管弦楽団は同じくバイエルン放送傘下のオーケストラですが、全く違う団体で設立は1952年。オペレッタやリサイタルの伴奏などでその本領を発揮しています。現在は名手ウルフ・シルマーが芸術長の任にあり、こちらも一層の発展が期待されています。






「最愛なるワーグナー」の死を予感して書かれた第2楽章、簡潔に書かれた終楽章、とブルックナー交響曲の中でもとりわけ美しいメロディに溢れた交響曲第7番です。バイエルン放送響の完膚なきまでに正確なアンサンブル、それを率いるヤンソンスの情熱的なタクト。お互いの持つ美質をこの上なく引き出した極上の演奏は、これまでのブルックナーの演奏史においても最上級の賛辞が与えられることでしょう。「世界で最も美しい響きを得られるコンサート・ホール」として知られるウィーンのムジークフェラインザールにおいて録音されたこのブルックナー。音質はもちろん最高です。(ナクソス・ジャパン)

【収録情報】
ブルックナー交響曲第7番ホ長調 [ノヴァーク版]
 バイエルン放送交響楽団
 マリス・ヤンソンス(指揮)

 録音時期:2008年
 録音方式:デジタル
 SACD Hybrid
 CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND




マーラー交響曲第7番の素晴らしい録音を造り上げるためには、楽団の全ての奏者の完璧なる技巧と、完璧なるアンサンブルが必須条件となります。そして、この複雑怪奇な構造を持った音楽を一つにまとめ上げるだけの指揮者の力量も問われます。すでにヤンソンスバイエルン放送響は、ミュンヘンのコンサートにおいて、すべての聴衆を満足させることに成功しています。今回、SACDハイブリッドという高音質なフォーマットを得て、彼らの演奏を細部まで余すことなく伝えることが可能になりました。とりわけ、この曲の特徴とも言える2つの「夜の歌」(第2楽章と第4楽章)での艶やかな音色は、マーラーの描く夢幻的な世界を鮮やかに表現しています。国際マーラー協会による新クリティカル・エディション使用。(ナクソス・ジャパン)

【収録情報】
マーラー交響曲第7番ホ短調『夜の歌』
 バイエルン放送交響楽団
 マリス・ヤンソンス(指揮)

 録音時期:2007年3月
 録音場所:ミュンヘン、ガスタイク、フィルハーモニー
 録音方式:デジタル(ライヴ)
 SACD Hybrid
 CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND



イメージ 3


ハイドン交響曲第88番『V字』、ハルモニー・ミサ
ヤンソンスバイエルン放送響(SACD
アマゾン

ヴァルトザッセン教会で行われたこのハイドン・プログラムの目玉は何と言ってもハルモニー・ミサでしょう。ハイドンの12曲あるミサ曲の最後を飾るこの作品の息を飲むような演奏が堪能していただけます。バイエルン放送響と放送合唱団という2つの団体から発せられる妙なる調べ。この作品の表題にもなっている管楽器の輝かしい響き(ハルモニーとは木管楽器の合奏の意味)、表現力豊かな独唱者たち。あまりにも荘厳で力強い響きは全ての聴衆を圧倒します。(ナクソス・ジャパン)

【収録情報】
ハイドン
・ミサ曲第14番変ロ長調Hob.XXII:14『ハルモニー・ミサ』
交響曲第88番ト長調 Hob.I-88『V字』
シンフォニア ニ長調(序曲)Hob.Ia-7
 マリン・ハルテリウス(ソプラノ)
 ジュディス・シュミット(アルト)
 クリスティアン・エルスナー(テノール
 フランツ=ヨセフ・ゼーリヒ(バス)
 バイエルン放送交響楽団&合唱団
 マリス・ヤンソンス(指揮)

 収録時期:2008年10月
 収録場所:ヴァルトザッセン、修道院付属教会


イメージ 4



2005年、これまで15年間バイエルン放送合唱団を率い、バイエルン放送交響楽団との数々の優れた演奏を残してきた、ミヒャエル・グレーザーの引退に伴い、天才ボーイ・ソプラノだったペーター・ダイクストラが、若干26歳で音楽監督に就任いたしました。 今回のアルバムは、その記念の年に録音されたもので、マルタンの二重合唱のためのミサ曲、コダーイのミサ・ブレヴィス、プーランクの黒い聖母像への連祷というレパートリーが収められています。
 バイエルン放送合唱団のアルバムの『クリスマス・キャロル集』を聴いていただければ判るのですが、指揮がダイクストラに代わると、合唱団の声質が変わるのです。グレーザーの指揮では、かなり濃厚だった声質が、古楽系の清楚な声質に大変身。多彩な表現力には定評のあるベテラン合唱団ですから、こうしたレンジの広い表現が可能だったのでしょう。

【ペーター・ダイクストラ(ペーテル・ディークストラ)】
1978年、オランダ生まれ。ローデン聖歌隊で歌を始め、変声するまでソリストを担当。9歳の時(1987年)、ネザーランド・オペラ・ファンデーション制作のモーツァルト魔笛』で第一の童子を歌い、アムステルダムで開かれていた、レオンハルト、シギスヴァルト・クイケン、マックス・ファン・エグモント達によるバッハ:カンタータ全曲シリーズではソプラノ独唱で参加。22歳の時(2000年)には、ヒルヴェルスム・オランダ放送合唱団の副指揮者となり、以来オランダ室内合唱団、スウェーデン放送合唱団、フィンランド放送合唱団等を中心にヨーロッパのトップクラスの合唱団に度々客演。2003年10月には、ストックホルム国際指揮コンクールで『合唱の神様』と尊敬されるエリク・エリクソンの名を冠した賞を受賞。

【収録情報】
マルタン:二重合唱のためのミサ曲
コダーイ:ミサ・ブレヴィス
プーランク:黒い聖母像への連祷
 マックス・ハンフト(オルガン)
 バイエルン放送合唱団
 ペーター・ダイクストラ(指揮)

 録音時期:2005年
 録音方式:デジタル
 SACD Hybrid
 CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND