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SACDに特化した偏屈ブログ

HUNGAROTON=バルトーク・ニュー・シリーズ=コチシュ&ハンガリー国立フィル

New Series: Suite No. 1-Two Pictures-Dances of Tra

コチシュ&ハンガリー国立フィル
あざやかな色彩とシャープな音楽づくりでクギ付け
『2つの映像』、『トランシルヴァニア舞曲』、『第1組曲

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タワーレコード

 

コチシュと手兵ハンガリー国立フィルによる注目のシリーズ最新作。バルトークが初めて農民の歌と芸術音楽との統合を試みた画期的作品『2つの映像』をはじめ、初期から中期にかけての4曲を取り上げています。
 『第1組曲』は、1903年の『コシュート』(HSACD32502)、1904年の『ラプソディ』(HSACD32504)と相次いで管弦楽作品を手がけたバルトークが、その経験を踏まえて1905年にウィーンで作曲した、大管弦楽のための本格的作品。楽章間の密接な主題の関連と、急-緩-急-緩-急の5楽章形式のシンメトリカルな構造が変化とアクセントを生み出しているのも特徴的です。
 1905年にバルトークは、以後の創作の鍵となるふたつの出来事に遭遇します。すなわち、パリでドビュッシーの作品を知り、いっぽうでハンガリー民謡に目覚め、急速に関心を強めてゆきます。『2つの映像』は、そのドビュッシー印象主義的音楽語法の影響が見逃せない第1曲『花ざかり』と、同時期の作『ルーマニア舞曲』との類似性を持ち、旋法の扱いにあらたな可能性を見出した第2曲『村の踊り』からなる内容で、ひときわ色彩感豊かな傑作です。
 これまでのシリーズを通じて、コチシュのアプローチは、なるほどオケのサウンドカラーなどに十分に民俗色を感じさせつつも、そこにあえて拘泥しないシャープな仕上がりが印象的で、結果としてこれからのバルトークのスタンダードにふさわしい普遍性を獲得しているといえるでしょう。
 なお、『トランシルヴァニア舞曲』(原曲:ソナチネ) と『ハンガリー農民の歌』(原曲:『15のハンガリー農民歌』より第6、7曲) については、同じコチシュが弾くオリジナルのピアノ版による録音(HCD32527)も存在するため、同一アーティストによる聴き比べができるのも当シリーズならではのユニークな趣向。収録曲中『ハンガリー農民の歌』のみ既発の内容(HSACD32187)と同一となります。(キングインターナショナル)

 

【収録情報】
バルトーク
組曲第1番Op.3 (1905, BB 39, Sz 31)
 録音時期:2007年10月8-9日
 録音場所:ブダペスト、パレス・オブ・アーツ、バルトーク・ナショナル・コンサートホール
 録音方式:デジタル(セッション)

 

・2つの映像Op.10 (1910, BB 59, Sz 46)
トランシルヴァニア舞曲 (1931, BB 102b, Sz 96)
 録音時期:2009年7月7日
 録音場所:ブダペスト、パレス・オブ・アーツ、バルトーク・ナショナル・コンサートホール
 録音方式:デジタル(セッション)

 

ハンガリー農民の歌 (1933, BB 107, Sz 100)
 録音時期:2002年9月16日
 録音場所:ブダペスト、イタリアン・インスティテュート
 録音方式:デジタル(セッション)

 

 ハンガリー国立フィルハーモニー管弦楽団
 ゾルターン・コチシュ(指揮)

 

 SACD Hybrid
 CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND


私のお気に入りシリーズです^^