VIVA!SACD

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SACDに特化した偏屈ブログ

ドイツのCoviello ClassicからSACD3作品

ドイツのCoviello ClassicからSACD HYBRIDで3作品リリースです
 

Bernstein/Haydn: Serenade/Viol

Hydn: Violin Concerto Hob.Vlla.1; Bernstein: Serenade after Plato's "Symposium"

ベルリン・フィルの第1コンサートマスターを6年務めた名手コリヤ・ブラッハーによるバーンスタインハイドンのヴァイオリン協奏曲。バーンスタインのセレナードは、クーセヴィツキ―音楽財団から作曲を依頼され、クーセヴィツキ―の2度目の妻ナターリャに捧げられています。1954年9月、ヴェネツィア音楽祭でアイザック・スターンのソロ、バーンスタイン自身の指揮、イスラエルフィルハーモニー管弦楽団により初演されました。この曲には、1986年タングルウッド音楽祭でバーンスタイン指揮ボストン交響楽団と演奏した当時14歳の五嶋みどりは、演奏中に弦が2度も切れてしまったのにも関わらず、最後まで弾ききったという有名なエピソードがあります。プラトンの『饗宴』によるソロ・ヴァイオリン、弦楽オーケストラ、ハープと打楽器のためのセレナードという副題が付いており、ソクラテスと取り巻きの哲学者たちの酒宴で交わされた対話を、プラトンが想像力豊かに再現した『饗宴』に着想を得て書かれた5楽章からなる楽曲です。ブラッハーの知的かつ甘美な音色で聴かせてくれます。そしてハイドンが作曲した4つのヴァイオリン協奏曲から第1番ハ長調。この曲は、エステルハージの楽団のコンサートマスター、ルイジ・トマシーニのために作曲されました。バロック時代の協奏曲の様式を残しつつ、古典派の協奏曲へと変化する特徴がみられ、ソロがヴィルトゥオージティを披露する第1楽章が印象的。ブラッハーは共演のハイルブロンヴュルテンベルク室内管弦楽団とともに颯爽とした演奏を披露しています。
キングインターナショナル
 
  【曲目】
ハイドン:
ヴァイオリン協奏曲 ハ長調 Hob.VIIa:1
バーンスタイン:
セレナード(プラトンの『饗宴』によるソロ・ヴァイオリン、弦楽オーケストラ、ハープと打楽器のためのセレナード)

【演奏】
コリヤ・ブラッハー(ヴァイオリン)

【録音】
ハイルブロンヴュルテンベルク室内管弦楽団
 

Ravel: Daphnis & Chloe

Ravel: Daphnis et Chloé - Abdullah

『バレエ・リュス(ディアギレフ・バレエ団)』のセルゲイ・ディアギレフは,1910年にロンゴスの古代小説『ダフニスとクロエにまつわる牧人風のレスボスの物語』をもとにしたバレエ音楽ラヴェルに依頼しました。古代ギリシアロンゴスが書いた恋愛物語。エーゲ海に浮かぶ牧歌的な情景の島を舞台とし、少年と少女の恋の物語が、様々な逸話を絡めて抒情豊かに描かれています。曲は3部からなり,第3部は「第2組曲」として独立してコンサートで頻繁に演奏されます。カジム・アブドラ率いるアーヘン交響楽団による演奏で、情感豊かに、彩り鮮やかにラヴェルの音楽世界を再現しています。アメリカ出身の指揮者カジム・アブドラ。ハイティンクレヴァインの薫陶を受け、オペラ界で注目される若手有望株です。
キングインターナショナル
 
【曲目】
ラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」(全曲)

【演奏】
カジム・アブドラ(指揮)
アーヘン交響楽団
アーヘン室内合唱団
 

Ravel/Debussy

Ravel: Piano Concerto - Volodymyr Lavrynenko / Rune Bergmann

1984ウクライナ出身のピアニスト、ヴォロディーミル・ラヴリネンコによるラヴェルのピアノ協奏曲。2017年有能な芸術家に与えられるハンブルクベレンバーグ文化賞を受けた逸材です。このアルバムは、アールガウ交響楽団とのコンサートのライヴ録音。ラヴェルのピアノ協奏曲は、繊細なピアノと華麗なオーケストレーションが混じりあう人気の高い楽曲。ラヴリネンコの見事な色彩感に圧倒されます。特に第2楽章の美しさは白眉。そしてラヴェルの「水の戯れ」に触発され書かれたというドビュッシーの「水の反映」を含む映像第1集。煌めきを感じるピアノの音色、波紋のように広がるリズムなどを丁寧に表現しています。最後に7つのワルツとエピローグの8曲からなるラヴェルの「高貴で感傷的なワルツ」。ラヴリネンコのピアノは複雑な響きを繊細に描いています。
キングインターナショナル
 
【曲目】
ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調
ドビュッシー:映像第1集[水の反映、ラモーを讃えて、運動]
ラヴェル:高貴で感傷的なワルツ

【演奏】
ヴォロディーミル・ラヴリネンコ(ピアノ)
アールガウ交響楽団
ルネ・ベルグマン(指揮)

【録音】
2016年ライヴ                                            
                                            
 Coviello Classics SACD:タワーレコード