VIVA!SACD

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SACDに特化した偏屈ブログ

ショルティ、ウィーン・フィルの金字塔 『ラインの黄金』が発掘マスターからSACD化!

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SACDに採用したマスターは、ユニバーサルミュージックによってテープ保管庫から発掘された緊急用のセイフティ・アナログ・マスターテープです。これは1970年代初頭に英国デッカから当時の輸入元であったキングレコードに提供されたもので、文字通りLPレコード・プレス用のメタルマスターに不備があった場合に備えての緊急用として、1/4幅のオリジナル・アナログ・マスターテープから一対一のダビングによってつくられたものでした。ただ、緊急用ということもあり、今日ではその行方は記録に残されておらず、幻とも呼ばれる存在となっていました。それが、日本のユニバーサルミュージックの執念とも呼べる調査の末、ついに発見されて、デッカ本国からSACD化に対しての正式許諾を得ることができたのです。

 現在、デッカ本国が「ニーベルングの指環」のマスターとしているのは、通称《ジェイムズ・ロック・リマスター》と呼ばれる、エンジニアのジェイムズ・ロックによってノイズカットやイコライジング処理の施されたデジタルマスター(PCM・48kHz/24ビット)です。オリジナル・アナログ・マスターテープがその傷み具合から使える状態にないことから(と言われています)、1997年以降に正規発売されたデジタルディスクおよびデジタルファイルは、ただひとつの例外もなく、すべてこのジェイムズ・ロック・リマスターが元となっています。そのため、本作はこのリマスタリング処理が施される前段階の貴重なマスター音源を元にデジタル化を行なった、世界初にして唯一のSACDとなります
SACDのためのデジタル化作業を行なったのは、日本コロムビアのマスタリング・スタジオ。日本が誇る名匠、武沢茂氏によって入念に調整されたスチューダーのA820デッキによって再生したアナログ・マスターテープの音声を、そのままフラットトランスファーで2.8MHzのDSD信号(SACDのデジタル規格)に変換しました。DSD化に用いた機材は、マージング・テクノロジーズ社のピラミックス・システムです。エソテリックのマスタークロック・ジェネレーターG01Xを使用しての厳格なクロック管理やデジタル/アナログ・ケーブル、ACコード等を含めたシステム全体のチューニングを行なって、アナログ・マスターテープの音声を忠実にDSD化することを目指しました。
■ディスク形態:SACD(シングルレイヤー)2枚組 ※1
■音匠レーベルコート採用
■LPサイズ特殊パッケージ仕様ジャケット

■豪華仕様ブックレット付属
・ジョン・カルショーによる「《ラインの黄金》の初の完全録音」の対訳(LPからの転載)
渡辺護氏による詳細な楽曲解説(LPからの転載)
・小林利之氏と長谷川勝英氏による演奏者紹介
・歌詞 対訳

■レーベル:英DECCA
■音源提供:ユニバーサルミュージック合同会社
ステレオサウンド独占販売品(一部のオーディオショップを除く)
■完全限定生産盤

※1.本商品はSACD対応プレーヤー専用ディスクです。通常のCDプレーヤーでは再生できません。
ステレオサウンドサイトより

一般のCD店では取り扱いはなく、ステレオサウンドサイトショップからか、取り扱いのあるオーディオ店からのみ購入になります。また、売り切れの場合再プレスはありませんので。。