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SACDに特化した偏屈ブログ

シベリウスの曾孫でストラトヴァリウスのベーシストによる作品集

Porra: Entropia

ラウリ・ポッラ:エントロピア ヤーコ・クーシスト ラハティ交響楽団
ジャン・シベリウスの曾孫で、メタルバンド・ストラトヴァリウスのベーシストのラウリ・ポッラ(ポラー表記で日本ではお馴染みですが、フィンランド語の発音ではポッラがより近いそうです)の作曲による作品集。
フィンランドの音楽一家でロック・ベーシストとなるとペッカ・ポーヨラを連想しますが、ポッラもまた才能豊かなベーシストの様です。ストラトヴァリウスは20年程前に聴いたきりですので、彼のベースプレイは未聴ですが、このアルバムは興味津々。
 
2015年のライヴの模様ですが、これメタルですね(笑)久々にメタル魂を揺さぶられるかも。ラッパーがソリストを務める曲もあるようで、ジャンルの枠を飛び越えた新しい音楽に期待。
 
 
ラウリ・ポッラ(1977–):
①コホタ~ラッパーと管弦楽のための(2016)*
②ドミノ組曲ソリスト管弦楽のための(2017)【ステイシス** ドミノ*** 降伏**】
③エレクトリックベースのための協奏曲《エントロピア》(2015)†
④コホタ(器楽バージョン)[ボーナストラック]
パペリ・T(ヴォーカル)*
サムリ・コスミネン(追加パーカッション*、サウンドプロセシング**/***)、
ヴィリ・オッリラ(オルガン)*、ファティマ・ボイクス・カント(クラリネット)*、
ヨーナス・リーパ(ドラム・セット)***、アキ・リッサネン(ピアノ)**、
ラウリ・ポッラ(エレクトリックベース†、オムニヴェルク*)
ラハティ交響楽団、ヤーコ・クーシスト(指揮)
録音:①③④2017年1月、②2017年5月/シベリウスホール(ラハティ、フィンランド
 
★「曽祖父は作曲家ジャン・シベリウス、祖父は指揮者ユッシ・ヤラス、母はオーケストラのミュージシャン、父はアマチュアでジャズを演奏していました……」。ラウリ・ポッラ(1977–)は、作曲家、さまざまな楽器のプレーヤーとして国際的にも知られます。彼の管弦楽作品は各国のオーケストラが演奏、2016年のヘルシンキ・フェスティヴァルではフィンランド放送交響楽団の委嘱による《コホタ》がオープニング・コンサートで初演されました。プレーヤーとしての活動もめざましく、「ラウリ・ポッラ・フライオーバー・アンサンブル」では、ロックとジャズから、クラシカル、エレクロトニック、映画音楽まで、さまざまな音楽を演奏。2005年からは、フィンランドを代表するメタルバンド「ストラトヴァリウス」でベースを弾いています。
★「熱力学第二法則:Δ S>0エントロピーは、乱雑さと時間方向を測るために使うことができる……」(ヘルシンキ大学物理学部教授シモ・フオタリ)。アルバム・タイトルにもなっている《エントロピア》は、オーケストラとベースギターという対照のはっきりしたふたつを結合させた協奏曲です。「エントロピーの寓意(アレゴリー)として、ふたりの人間の出会いと関係の分担を使った」(ラウリ・ポッラ)。「ふたつ」から生じる乱雑、破壊、混沌、そして何かが生まれる。4つの楽章の第3楽章は、2017年12月、フィンランド独立100周年を祝いヘルシンキで行われたコンサートでも、ポッラのベース、ヤーコ・クーシスト(1974–)の指揮で演奏されました。
★「点、場所、位置、セクション、パラグラフ、条項、すぐに」と文脈によって異なる意味をもつフィンランド語がタイトルの《コホタ》は、「ラッパー」をソリストとする管弦楽作品です。「とてもおもしろいテクストを作る、表現性の素晴らしいアーティスト」とポッラが語る、パペリ・T(ヘンリ・プルッキネン)のラップ、サムリ・コスミネンのパーカッション。ラウテンヴェルク(リュートハープシコード)とヴィオラ・オルガニスタ(レオナルド・ダ・ヴィンチの描画に基づく)という2つの歴史的楽器を組み合わせた「オムニヴェルク」をポッラが担当しています。《ドミノ組曲》は〈Stasis(ステイシス)〉〈Domino(ドミノ)〉〈Surrender(降伏)〉の3曲。記譜された音楽に即興が組み込まれ、サムリ・コスミネンの担当するサウンドプロセシングが印象的に使われます。キングインターナショナル
 
チェロ・メタルで有名なアポカリプティカ(シベリウスアカデミー出身)との「フィンランディア」の動画もあったので。
美しいですね