VIVA!SACD

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SACDに特化した偏屈ブログ

ドイツCybeleレーベルから3Dバイノーラル録音SACDにブラームス交響曲第3番

バイノーラル録音や現代音楽の会話収録アルバムなどマニアックなSACDをリリースしているドイツのCybele RECORDSのhd-KLASSIKからフル・オーケストラ作品の登場です。DSD録音レーベルでもあり注目してましたが、如何せんマニアック過ぎて手が出ませんでしたが、今回はブラームス交響曲第3番も収録とグッと馴染みやすいものに。
 
今作の最大の特徴はヘッドフォンで最高音質効果を発揮する「バイノーラル録音」でしょう。私はヘッドフォンやイヤフォンで聴く環境にないのですが、スピーカーで聴くとどうなんでしょう??
 
ちょうど三浦孝仁氏のコラムがCybeleレーベルのバイノーラル録音を取り上げてますのでご紹介
エルンスト・フォン・ドホナーニ:交響的瞬間 Op.36、ピアノ協奏曲第2番 ロ短調 Op.42
ブラームス交響曲第3番 ヘ長調 Op.90
ソフィア・グルバダモーヴァ(ピアノ)
ドミトリー・ユロフスキ(指揮)
ヴッパータール交響楽団
録音:2017年6月25・26日

★CYBELEレーベルが積極的に取り入れている、ヘッドホンで聴くことにより最高音質の効果を発揮するように作られた「バイノーラル録音」。その録音に特化したシリーズの第2弾です。同時にヴッパータール交響楽団のライヴ・シリーズ第1弾となっています。オルガンや室内楽の録音が多かったレーベルですが、ついに大オーケストラの録音がスタート。これは興味津々です!
★エルンスト・フォン・ドホナーニ(1877-1960)はピアニスト、指揮者、教師としても活躍した作曲家で、指揮者クリストフ・フォン・ドホナーニの祖父。20世紀になおロマン派の作風を貫いた人物で、ブラームスの音楽ともまったく不自然なく響き合います。2、3分の短い楽章が5つ並んだ『交響的瞬間』は美しく情景的な佳曲。ハープを伴奏にオーボエが歌う第4楽章が印象的です。続くピアノ協奏曲は作曲家が腕の立つピアニストなだけあってとにかく雄弁なソロが格好良い。ピアノがロ短調の分散和音で力強く駆け抜ける中、ホルンが朗々とテーマを歌い上げる第1楽章はこれぞロマン派協奏曲という出で立ち。オーケストラの編成も大きく、高音質で楽しめるのが有難い、面白すぎる秘曲です。
ブラームスの3番も聴き応えあり。指揮のドミトリー・ユロフスキはいたって正攻法のアプローチで、音楽をたっぷり滋味豊かに響かせています。見事な録音によってその音楽の美しさは余すところなく捉えられており、ティンパニを含む全楽器の音色の絶妙な混じり具合が感動的です。第2楽章の木管、第3楽章の弦楽の響きもとても魅力的で素晴らしい。CYBELEレーベルのフル・オーケストラ録音、注目必至のシリーズです!
キングインターナショナル