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SACDに特化した偏屈ブログ

PENTATONEレーベル新譜情報 リサ・デラン、アナ・デ・ラ・ヴェガ、フランチェスカ・アスプロモンテ

 

Various: Prologue

「プロローグ」 エンリコ・オノフリ イル・ポモ・ドーロ フランチェスカ・アスプロモンテ

 
バロックオペラお決まりの慣習「プロローグ」。オペラ本編には登場しない神話の中の人物や、ありとあらゆるものが擬人化されたキャラクターが登場し、その後に続くオペラ本編の前置きとなる歌を披露することで観客を物語の世界に導きます。このディスクは、モンテヴェルディからスカルラッティまで、17世紀バロックオペラのプロローグだけを集めたものです。

当ディスクに収録されたプロローグの登場人物は「ヴィーナス」や「キューピッド」などキャラクターとしてわかりやすいものから「音楽」「悲劇」果ては「ローマ」や「和声」の擬人化まで様々。オペラの1部分でありながらも1 つの小さな物語としての独立性を持つプロローグが集められたこのCD は、抜粋集ではなく統一性を持ったミニオペラ集のような趣を持つディスクとなっています。途中ストラデッラの器楽曲を「幕間の間奏曲」のように挟むなど、曲目構成の演出も粋です。

歌手のフランチェスカ・アスプロモンテは、20代にしてカーネギーホールをはじめとする世界的なホールに立ち、著名な指揮者と共演を重ねる新進気鋭のソプラノ。特にバロック、古典派を強みとし、世界中の聴衆を魅了しています。共演はエンリコ・オノフリが率いるバロック・古典派のスペシャリスト集団「イル・ポモ・ドーロ」です。素晴らしいチームによる「プロローグ」。バロックオペラの世界を新たな角度から楽しめる1枚です。
(キングインターナショナル)

『プロローグ』
【曲目】
1.クラウディオ・モンテヴェルディ(1567-1643):「オルフェオ」よりトッカータとプロローグ『愛するペルメッソ川のほとりから』(音楽)(7’21”)

2.ジュリオ・カッチーニ(1551-1618):「エウリディーチェ」よりプロローグ『深い溜息と涙をむさぼる私が』(悲劇)(3’59”)

3.フランチェスコ・カヴァッリ(1602-1676):「ディド」よりシンフォニアとプロローグ『トロイアは滅びた』(イーリス)(4’03”)

4.フランチェスコ・カヴァッリ(1602-1676):「エリトリア」よりプロローグ『アリマスペの洞窟』(イーリス)(3’29”)

5.ステファノ・ランディ(1587-1639):「聖アレッシオ」よりシンフォニアとプロローグ『私はローマ』(ローマ)(9’54”)

6.ルイージ・ロッシ(1597-1653):「魔法をかけられた宮殿 または恋人の戦士」よりプロローグ『きれいな川』(絵)(3’22”)

7.フランチェスコ・カヴァッリ(1602-1676):「オルミンド」よりシンフォニアとプロローグ『私はオリュンピアの生まれではない』(和声)(7’24”)

8.アントニオ・チェスティ(1623-1669):「黄金のリンゴ」よりシンフォニアとプロローグ『アモーレとイメネオ』(オーストリアの栄光)(6’12”)

9.アレッサンドロ・ストラデッラ(1639-1682): バスと2 台のヴァイオリンのためのシンフォニア(6’42”)

10.アントニオ・チェスティ(1623-1669):「アルジア」よりシンフォニアとプロローグ『ゴシックの輝きの』(キューピッド)(5’03”)

11.アレッサンドロ・ストラデッラ(1639-1682):「縛られた平和」より縛られた平和が寝て、目覚めて、かく言う『悲しい眼ともに』(9’19”)

12.アレッサンドロ・スカルラッティ(1660-1725):「恋の勘違い、またはロザウラ」よりシンフォニアとプロローグ『やめなさい、稲妻よ』(ヴィーナス)(7’35”)

(タイトル後の丸カッコ内は登場人物名)

【演奏】
フランチェスカ・アスプロモンテ(ソプラノ)
エンリコ・オノフリ(指揮)
イル・ポモ・ドーロ
【録音】
2016年12月19日-22日、テアトロ・デッレ・ヴォーチ・ストゥーディオ(トレヴィーゾ

 
 

Mozart/Myslivecek: Flute Conce

モーツァルト&ミスリヴェチェク:フルート協奏曲 アナ・デ・ラ・ヴェガ イギリス室内管弦楽団
“傑出した才能”(ウィグモア・ホール)、“真の芸術家”(カドガン・ホール)、“ファースト・クラス”(ベルリン・フィルハーモニー)と各演奏会で絶賛されている注目のフルート奏者、アナ・デ・ラ・ヴェガがモーツァルトとミスリヴェチェクの協奏曲を録音しました。 イギリス人とアルゼンチン人の両親の間にオーストラリアで生まれたヴェガはシドニー大学でマーガレット・クロフォードに師事。その後パリにてレイモンド・ギオの最後の弟子として研鑽を積みました。 イギリス室内管弦楽団とは2010年以来度々共演しており、当ディスクにも収録されている忘れられし名曲ミスリヴェチェクのフルート協奏曲の演奏はBBCラジオにて生放送され話題となりました。この度満を持してセッション録音されました。 チェコの作曲家、ヨゼフ・ミスリヴェチェク[1737-1781]は自国の教会でヴァイオリニストを務めるなどし、その後はヴェネツィアに赴き、オペラの作曲をジョヴァンニ・ペシェッティに学びました。最初のオペラ『メデア』は1764年に上演され、大好評を博すなど、作曲家としての才能を開花させました。チェコの音楽性とイタリアの影響を融合することで独自の作曲様式を生み出したミスリヴェチェクの作品はウィーン古典派の巨匠たちの先駆けとなり、軽快な声部書法と旋律面での豊かな創意によって特にイタリアで圧倒的な成功をおさめました。このフルート協奏曲も華やかな旋律が魅力の作品です。モーツァルトのフルート協奏曲2篇とあわせてお楽しみください。(写真c Neda Navaee)(輸入元情報)

【収録情報】
モーツァルト:フルート協奏曲第2番ニ長調 K.314(I. 7:41/ II. 6:20/ III. 5:16 = 19:17)
モーツァルト:フルート協奏曲第1番ト長調 K.313(I. 8:38/ II. 9:31/ III. 7:16 = 25:25)
● ミスリヴェチェク:フルート協奏曲ニ長調(I. 6:33/ II. 7:41/ III. 3:59 = 18:13)
アナ・デ・ラ・ヴェガ(フルート) イギリス室内管弦楽団 ステファニー・ゴンリー(リーダー)
録音時期:2016年9月 録音場所:ロンドン、ヘンリー・ウッド・ホール 録音方式:ステレオ(PCM HI-RES/セッション) SACD Hybrid CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND

A Certain Slant of Light: Song

エミリ・ディキンソンの詩による歌曲集 リサ・デラン ローレンス・フォスター マルセイユフィルハーモニー管弦楽団
 
1700篇以上の詩を残しつつ、ほとんど作品を発表することなく無名のまま56年の生涯を閉じた19世紀アメリカの詩人、エミリ・ディキンソン。死後、大量の作品が発見され、その型破りな作風と豊かな叙情により、ホイットマンと並んでアメリカが生んだ偉大な詩人として評されるようになりました。このディスクはそんなディキンソンの詩によるオーケストラ伴奏の歌曲集です。アメリカを代表する作曲家、アーロン・コープランド[1900-1990]と、現在アメリカの作曲界を牽引する3人の作曲家、ジェイク・ヘギー[1961-]、ゴードン・ゲッティ[1933-]、マイケル・ティルソン・トーマス[1944-]が、それぞれにディキンソンの世界を描きます。コープランド以外の作品は本録音のために管弦楽編曲されています。 演奏は、世界中の主要なホールや音楽祭で活躍するソプラノ、リサ・デランと、ローレンス・フォスターの指揮によるマルセイユフィルハーモニー管弦楽団。光を放つような歌声が魅力的です。 誰にも知られずに膨大な数の試作を続けたディキンソンの生き様は、人間にとっての創作、芸術の意味を改めて考えさせられます。そんなディキンソンの世界に、4人の作曲家の耳を通して浸ってみてはいかがでしょうか。(写真© Marika Rosenthal Delan)(輸入元情報)

【収録情報】
コープランド:エミリ・ディキンソンの8つの詩(1948/1950) (19:59)
1. 自然、最も優しい母
2. ラッパのように風が来て
3. 世界は埃ぽく感じる
4. 心よ、彼のことは忘れましょう。
5. 愛しい3月、お入りください!
6. 眠りは
7. 天国に行くこと!
8. 二輪戦車

● へギー:毎日、より新しく(2014) (11:47)
1. 静けさ
2. 私はだれでもない!あなたは誰?
3. 名声
4. 私が常に愛しているもの
5. おやすみなさい

● ゲッティ:ディキンソンの4つの歌(2008) (6:49)
1. 雪花石膏の部屋で安らかに
2. 鳥が道をやって来た
3. 斜めに差し込む光
4. 私は死のために止まれなかったので

● ティルソン・トーマス:エミリ・ディキンソンによる詩(セレクション)(2001) (13:22)
1. 趣ある時の流れを下り
2. 聖書
3. 名声
4. 大地は様々な調べを持つ
5. 私から全てを奪い去って
リサ・デラン(ソプラノ) マルセイユフィルハーモニー管弦楽団 ローレンス・フォスター(指揮)
録音時期:2017年6月、7月 録音場所:マルセイユ 録音方式:ステレオ(DSD/セッション) SACD Hybrid CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD 5.0 SURROUND


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