GRAMOLAレーベルからリリースされた本作。国内流通盤のみでしたが、どうやら国内代理店が事業停止したらしく、それは残念な知らせであるものの、輸入盤が流通するようになったようで、安くなったのは嬉しいものです。
チェリビダッケが病気になってパリのアパートメントを離れることができなかったことで、16歳から彼が亡くなるまでの3年間、彼に師事することができたのは幸運でした。初めは弦楽四重奏の演奏を見てもらっていました。すると何回目かのレッスンで突然チェリビダッケが「お前、指揮してみろ」と。そのとき生まれて初めて指揮をしました。この時以来、私は指揮者を志すようになりました。―レミ・バロー
2011年よりブルックナーの聖地ザンクト・フローリアンでの「ブルックナー音楽祭」の指揮者を務め、既にライヴ録音によるブルックナーの交響曲を4曲リリースし、ブルックナー・ファンの熱い話題を呼んでいるフランスの指揮者、レミ・バロー(1977~)。フランス、パリ出身。幼い頃にヴァイオリンを始め、パリ国立高等音楽院でジェラール・プーレに師事。一等賞を獲得して卒業しています。同時に最晩年の巨匠セルジュ・チェリビダッケに指揮の個人レッスンを受ける幸運に恵まれ、指揮者を志すようになりました。現在はウィーンを拠点として指揮者、ヴァイオリニストとして活動しています。
2017年は「ブルックナー音楽祭」の20周年にあたり、8月18日の記念演奏会はレミ・バロー指揮により交響曲第5番が演奏されました。その豊かで拡がりのある響きは上記サンプル画像にある通り。SACDハイブリッド盤の優秀録音により、ブルックナーの雄大な響きにとことん浸りたいリスナーの方々に、心からおすすめいたします。
(タワーレコード)