平澤真希
「ディアーナ」とはサンスクリット語で静慮。心を鎮めて念慮すること。禅那。 耳馴染みのあるクラシック・ピアノ名曲の中から、「蒼・メディテーション」をテ ーマにセレクションしました。 「遥か彼方から聞こえる魂の声」に耳を傾けて、崇高な芸術と向き合う…癒やし に身を委ねて… 平澤真希ならではの唯一無二の薫り立つピアニズムが今、ここに紐解かれます。■収録曲目1. アルバムの綴り(スクリャービン)4. 愛の夢 第3番(リスト)7. 月の光(ドビュッシー)8. タイスの瞑想曲(マスネ/平澤真希 編曲)12. 祈り(平澤真希)〈ボーナス・トラック〉
■アルバムによせて 平澤 真希Dhyāna ディアーナとは、サンスクリット語で静慮という意味です。心を鎮めて念慮すること、禅那と もいいます。「遥か彼方から聞こえてくる魂の声」に耳を傾けて、皆さんと共に音楽の根源を共有するこ とができたら…。その思いからクラシックの名曲をこのアルバムに綴りました。「こんなにも壮絶で、真っ暗闇を歩きながらこの曲は作曲されていたのか!」世界中で愛されているベ ートーヴェン作曲「エリーゼのために」を録音している時、私は命がけの綱渡りをしている自分を投影し、胸が張り裂けるような思いになりました。テーマに込められた「切なる願い」は私たちの想像以上 に、命の奥底から見えている光だと思いました。例えば片手で弾く#レミをあえて両手で書いていること、それは届かない思いであり、その切なさを息絶え絶えに奏でているのです。そこから見えている光 はどこまでも崇高で優雅、永遠の光です。ベートーヴェンの自筆スケッチに書かれた「非常に優雅に」 は、愛、愛する人、女神、光などのことですが、何という崇高な世界でしょう。私は今回の録音に際して、現代社会の迷走から、さらなる音の調和を求めて、福井県の禅寺に通い、あ えてピアノを手放し、音楽の根源に向き合い、無心になって得た、すべてがひとつであるという体験を このアルバムの一音一音に託しました。私の命を昇華させ、全身全霊を込めて演奏しました。 ショパン作曲「ノクターン第14番」の途絶えることのない切ないメロディーの後の中間部は、心に宿 る本来の自分との対話のよう。そして再度繰り返されるメロディーの先に黎明の希望の光を見出します。ポーランドの近代作曲家シマノフスキの「練習曲」では、大地の底から聴こえてくる声を歌いあげます。 ベートーヴェン作曲の「月光ソナタ」を聴いた弟子のカール・ツェルニーはこの曲を「遥か彼方から聴こえてくる魂の声」と表現しました。リストは「愛の夢」で、今ここに生かされているこの奇跡、今ここに全てをいただいている奇跡、私たちはひとつでありそれは愛以外の何ものでもない、その歓喜を見 事に音で表現しました。「祈り」は2011年震災の後、私が平和を願い作曲した曲です。 ここに収めた美しい名曲の一音一音の素晴らしさを、皆さんと共有できればとてもうれしく思います。2018 年秋 平澤 真希
アールアンフィニ・レーベルは、株式会社ソニー・ミュージックダイレクトと、株式会社ミューズエンターテインメントとのパートナーシップによるクラシック専門レーベルです。 世界的に活躍する才能溢れるアーティストのCDアルバムを定期的に制作、リリースしています。
アールアンフィニはフランス語で「永遠の芸術」の意味。一貫してマーケットに迎合することなく、アーティストが表現したいことを純粋に追求しています。アールアンフィニのレーベル・ポリシーは、一切の妥協を許さないクオリティ至上主義。
アーティストの細やかなタッチや息遣いを一音足りとも漏らすことなくマスターテープに刻み、その感動をリスナーと共有したい。そんな思いから全てのアルバムは高品位なDSDレコーディングで行ない、パッケージフォーマットは全てSACDハイブリッド盤でリリースしています(DSDは11.2MHz、PCMは768KHz/32bitの超ハイレゾまで対応)。
最新のテクノロジーとアートの融合をベースに、アールアンフィニでは「永遠の芸術」を標榜するアルバム制作を行っています。
さらにCDアルバムのアーティクルとしての存在価値を高めるべく、CDブックレットにおいてはPP加工、箔押し、厚めで上質な紙面の採用等、その高品位なブックレットも魅力のひとつです。その製造は高い品質で定評のあるソニーDADCジャパンで行なわれ、マスターテープに刻まれた全ての感動をそのままリスナーにお届けしています。
アールアンフィニは、環境にも優しいレーベルです。レコーディングから最終のマスタリングまで全てグリーン電力(風力発電や太陽光発電)で行われます。さらにCD売り上げの一部が(公益財団法人)水と緑の惑星保全機構に寄付され、さまざまな環境改善プログラムに有効活用されています。
アールアンフィニのアルバムを手に取って頂き、お聴き頂ければ、きっとその素晴らしい魅力と価値をおわかり頂けることと思います。
素晴らしいアーティストとリスナーの皆様との感動のマリアージュをお手伝いするべく、今後も妥協のないアルバム制作を進めていきたいと思います。 アールアンフィニ・レーベル 代表 武藤敏樹
オマージュ・ア・ショパン