VIVA!SACD

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SACDに特化した偏屈ブログ

〔DENON原盤ORTマスタリングSACDシリーズ第12回〕 1981年度のレコード・アカデミー賞を受賞。シベリウスのスペシャリスト渡邉の集大成といえる記念碑的名盤。日本のシベリウス演奏のひとつの金字塔と言える渡邉曉雄&日本フィルとの究極の名盤が遂に高音質に!ORTマスタリングによる世界初SACD化

タワーレコード・オリジナル企画盤  日本コロムビア x TOWER RECORDS
タワーレコード SACD化プロジェクト最新作 The Valued Collection Platinum
DENON原盤 ハイブリッドSACDシリーズ」 最新作 名盤1タイトル 限定盤
ORTマスタリングSACDシリーズ第12回(通算第14弾)
超名盤!渡邉曉雄&日本フィル 2度目のシベリウス交響曲全集を初SACD

 

 

シベリウス: 交響曲全集<1981年録音>(2024年ORTマスタリング)<タワーレコード限定>
渡邉暁雄 、 日本フィルハーモニー交響楽団

タワーレコード

 

新規のSACD化企画としてスタートしました2022年4月発売のスウィトナー&SKBによるベートーヴェン:交響曲全集以降、これまで13企画分を復刻してきました(うち2つはSUPURAPHON原盤)。今回の通算の最新14弾は、DENONレーベルの録音史として燦然と輝く、渡邉曉雄と日本フィルによる記念碑な演奏です。1981年録音のこのシベリウスは、1962年に両者による世界初のステレオ録音となった全集から約20年後に収録されたデジタル録音で、同年のレコード・アカデミー賞を受賞しました。シベリウススペシャリスト渡邉曉雄の集大成といえる金字塔です。今回のORT企画はこの歴史的名盤を最新復刻盤としてSACDハイブリッドで復刻します。今回もORT復刻による効果を存分に堪能ください。
当時の日本コロムビア他で収録された各デジタル音源の名盤が、この度SACDとして新規で復活します。従来、この時期の音源を再生するにはCDスペックが相応しい、もしくは十分であるという意見がほとんどでしたが、日本コロムビアが開発した"ORTマスタリング"技術を用い、高音質音源として発売することにいたしました。SACDとしては初期デジタル音源を復刻する手法は大分前からありましたが、当社では例外を除いてこれまでリリースを行ってきませんでしたが、最新のマスタリング技術向上に伴い、この機会に、ハイレゾ音源としては"失われた時代"とも言える名盤の数々を今後も取り上げていきたいと考えています。"ORTマスタリング"により、楽音本来の豊かな音色やなめらかさ、そしてホールの響き感などが復活、原音に忠実に、名演奏、名録音の魅力をお届けします。尚、CD層も今回の最新マスタリングを反映しています。"ORTマスタリング"の詳細は後述しておりますので、参照ください。

<今回の制作に関しまして>~「ORTマスタリング」を採用したSACDハイブリッド化企画、本格開始
 これまでタワーレコードによるSACD企画は、アナログで収録されたアナログ・マスターテープを使用して最新でハイレゾ化を行ったマスターを元に復刻してきました。例え過去にSACD化されたことがある音源でも、マスタリング含む工程を最新で行うことにより、従来を超える音質や鮮度を獲得してきたことはご存知の通りです。しかしながら、1970年代後半から徐々にスタンダードとなったデジタル録音時期、特に巨匠と呼ばれた指揮者や演奏者がまだ多く存在していた最盛期にも多くの名盤が存在します。特に晩年の最高のパフォーマンス時期に収録された盤が、ちょうどデジタル録音の最初期に当たっていたというケースが多いことに(音質的に)愕然とする方も多いのではないでしょうか。録音史的には最盛期とも言えるこの時期の録音スペックは、現在では物足りない(捉えきれていない)のではという指摘があることは確かです。その時期の音源を再生するにはCDスペックが相応しい、もしくは十分であると考える方も少なくありません。
一方、ハイスペックで聴くことができないその"失われた時代"の音質を何とかして向上できないか、という試みもこれまでマスタリングや物理的なプレス過程等では多く行われてきました。しかし、元々収録されたスペックや録音状態からアナログ音源を最新で復刻した時と比較すると、アナログ録音の最新復刻のような劇的な改善とまでは至らないと言えます。そのような中、2015 年に主に配信用として日本コロムビアさんが“画期的なハイレゾ・アップコンバート技術"の実用化を行っていたことがわかりました。CDへの応用はほぼない状況でしたが、2020年の当社の企画盤でスプラフォン原盤のノイマン/マーラー:交響曲全集(TWSA1070)をSACDで復刻するにあたり、どうしても3曲あるデジタル録音も入れた全集にするべく、テストケースとして「ORTマスタリング」を採用しました。その結果は良好で検証も行った結果、元の録音状態にもちろん左右されるものの、概ねハイレゾに耐えうる可能性があることを確認できました。その後、この技術を使った新規企画の音源を模索し、さらなる検証とテストを行った結果、正式に「ORTマスタリング」を採用したSACDハイブリッド化企画をスタートすることにしました。
この技術的内容に関しては他のページに後述してありますが、効果は予想以上でした。「ORTマスタリング」を行ったデジタル初期音源は、個々の音質差以上に音場間の向上や音離れが良くなり、解像度が高まりました。また、ステージが従来より近く感じられ緊密感も増しています。SACD層に限らずCD層でも「ORTマスタリング」を反映させていますので、その効果を確認できると思います。程度は元の録音状態によることや、最も成功したアナログ録音の最新復刻時のような劇的な変化とまでは言えないものの、従来の復刻に勝るとも劣らない音質を獲得できることを確信し、本格的に企画を進行して行くことにした次第です。
これにより初期デジタル録音をより良い音でお届けできることになりました。"失われた時代"の名盤を失われた音楽に決してさせない、むしろ音楽的に恵まれた時代の音源を積極的に復刻するひとつの重要な方法として今後も様々なチャレンジを図りつつ、豊かな時代の素晴らしい音源をリスナーの元へお届けして行く所存です。

 

 

 

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