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SACDに特化した偏屈ブログ

現代音楽が盛んなアイスランドより、アルヴォ・ペルトが2026年時点で完成させた交響曲の全曲録音が登場

エヴァ・オッリカイネン 、アイスランド交響楽団
ペルト: 交響曲全集 - 第1番-第4番

タワーレコード

 

1963年、タリン音楽院卒業直後にペルトが書いた交響曲第1番は、「カノン」と「前奏曲とフーガ」というバロック的な様式による2楽章構成をとりながらも、和声は極めて先鋭的で、十二音技法の影響を強く感じさせます。1966年の交響曲第2番ではセリエリズムが採用され、ペンデレツキなどのポーランド楽派を彷彿とさせる複雑なテクスチュアが展開されます。1971年に書かれた第3番は、1960年代後半にペルトが没頭したグレゴリオ聖歌や中世ポリフォニー音楽の研究成果が反映された、後のティンティナブリ様式へと向かう過渡的な性格を示しています。そこから約35年の空白を経て、2007年から2008年にかけて書かれた第4番「ロサンゼルス」は、弦楽器、ハープ、ティンパニ、打楽器という特殊な編成で、正教会の「悔悟のカノン」と「守護天使へのカノン」に基づいて作曲され、宗教的で敬虔な雰囲気を湛えています。
エヴァ・オッリカイネンは1982年にフィンランドのエスポーに生まれ、ピアノ、ヴァイオリン、ホルンを学んだのち、シベリウス・アカデミーでヨルマ・パヌラとレイフ・セーゲルスタムから指揮の指導を受けました。2025年10月のNHK音楽祭でN響に登場。緻密でありながらダイナミックかつエネルギッシュな指揮による音楽つくりを披露しました。ここでは2020/21シーズンから首席指揮者を務めるアイスランド交響楽団と共に、時代と共に変化したペルトの作風と、そこに通底するペルトならではの響きを的確に描き出します。
ペルトの交響曲全集にはトヌ・カリユステとヴロツワフ・フィルによるECM盤がありますが、そこから10年近くを経て、フィンランドとアイスランドという現代音楽シーンをリードする2国の音楽家のコラボレーションでリリースされる当盤は、ペルト受容の広がりと深化を伝えるものといえるでしょう。
広いダイナミックレンジを持つSACDハイブリッド・ディスクでのリリース。
ナクソス・ジャパン

【曲目】
アルヴォ・ペルト(1935-):
1-2. 交響曲第1番「ポリフォニック」 Op. 9(1963)
3-5. 交響曲第2番(1966)
6-8. 交響曲第3番(1971)
9-11. 交響曲第4番「ロサンゼルス」(2007-08)

【演奏】
アイスランド交響楽団
シグルーン・エドヴァルズドッティル(リーダー)
エヴァ・オッリカイネン(指揮)

【録音】
2025年6月10-13日
アイスランド、レイキャビク、Harpa Eldborg

収録時間:76分
SACD層:Stereo / Multi-Channel 5.0

 

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