ノイマンによる記念碑的な、告別のマーラー。
全集は未完に終わったものの、特に第9番は亡くなる5日前に収録が終わった、まさにノイマンの遺言。
当時制作、録音を行った江崎氏自らが生誕100年を機に、今回の復刻のために新規でマスタリングを完成。
限定数生産盤
ノイマン 最後のマーラー (交響曲第1-6番、第9番)<タワーレコード限定>
ヴァーツラフ・ノイマン 、 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
ヴァーツラフ・ノイマン(1920-95)が最晩年の1992年から95年にかけてキャニオンクラシックスに残した、遺産とも言えるマーラー7曲を7枚組に初セット化。それぞれ単独でSACDハイブリッド盤が出ていますが、セットでまとめたのは今回が初めてです。録音当時、プロデューサーでありレコーディング・ディレクターでもあり、レコーディング・エンジニアとして全てに関わった江崎氏が、ノイマンの生誕100周年の機会にあらためてこれらの録音を最新でマスタリングしました。当時、ノイマンの信頼が厚かった氏自らの制作ということで、価値のある復刻です。音源を知り尽くした江崎氏だからこその納得するこれら名演を、現況の最高音質でお楽しみください。セット化により、価格的にもお得になっています。尚、このBOXは限定数生産品です。
ノイマンは60年代にゲヴァントハウスでマーラーの交響曲を数点、その後スプラフォンには全集を遺しています(2020年8月12日にTWSA1070でSACDハイブリッド盤をタワー企画盤で発売済)。90年代に入りコンサート活動の第一線から引退しつつあったこの老匠は、当時のポニーキャニオンからの強い要請に応じ、録音のみという条件で表舞台に復帰します。マーラー全集を約束し、1992年「第1番」からスタート、しかし95年1月「第9番」の録音5日後、ノイマンは旅先のウィーンで死去、そのため「第7番」と「第8番」は未収録となりました。しかしここにはこの巨匠のすべてがあります。それは一切の虚飾を排した、誠実な暖かい音楽であり、チェコ・フィルのしなやかな響きを生かした明澄を極めたマーラーでもあります。これは、ノイマンが最後に刻印した後世への貴重な道標であり、まさに告別の最終章なのです。
録音に関するエピソードや一環としたノイマン自身の考えは解説でも触れられていますが、まさに<特別>なレコーディングでした。第7番も予定されていたが実現できなかったこと、そのため第9番はノイマン側から提案されたことなど、興味深い内容です。今回の解説書では、序文に新規で満津岡信育氏による序文解説を掲載し、初出時の諸石幸生氏の文章も収録、音質にも留意し、オクタヴィア・レコードの代表である江崎友淑氏の手で、今回の発売のために新規でマスタリングを行いました。ノイマン生誕100年記念企画第1弾としてリリースいたします。構成数 | 7枚
エディション | Remaster
【曲目】
グスタフ・マーラー:交響曲選集
<DISC1>
1. 交響曲 第1番 二長調 「巨人」
<DISC2>
2. 交響曲 第2番 ハ短調 「復活」
<DISC3>
3. 交響曲 第3番 ニ短調 I-V
<DISC4>
3 交響曲 第3番 ニ短調 VI
4. 交響曲 第4番 ト長調
<DISC5>
5 交響曲 第5番 嬰ハ短調
<DISC6>
6. 交響曲 第6番 イ短調 「悲劇的」
<DISC7>
7. 交響曲 第9番 ニ長調【演奏者】
リヴィア・アゴヴァ(ソプラノ)(No.2)
マルタ・ヴェニャチコヴァ(アルト)(No.2, No.3)
パメラ・コバーン(ソプラノ)(No.4)
プラハ・フィルハーモニック合唱団(No.2)
パベル・キューン(合唱指揮)
プラハ室内合唱団(No.3)
ルボミール・マーテル(合唱指揮)
チェコ・フィルハーモニック少年少女合唱団(No.3)
イルジー・フワーラ(合唱指揮)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
ヴァーツラフ・ノイマン(指揮)【録音】
1992年9月10-12日(No.1)
93年2月11-17、19、20日(No.2)
94年8月31日、9月1-3日、5-7日(No.3)
93年11月22-27日(No.4)
93年3月16-20日(No.5)
95年1月23-26日(No.6)
95年8月21-28日(No.9)
プラハ「芸術家の家」ドヴォルザーク・ホールにて収録