>「マイルスをSACDで聴け!」。CDではいけないのか?まったくそんなことはありません。同じ音楽です。どう例えたら判りやすいでしょうか? 行きつけの寿司屋で目の前にポンと置かれた握りたての寿司を1~4秒以内に口に運ぶのと、友人とビール飲みながら話に夢中になっていて5分たってしまった。あるいは回転寿司で10周くらい廻った皿でも消費期限時間内なら同じく寿司です。その差とは「たったそれだけなの!?」とも「それは大変!」とも捉えられるのです。どちらでしょう?個人の価値観の違いです。味はどうでもいいからお腹いっぱい食べられれば幸せな人。どこかに「個人の歴史」と「記憶」のはなしがありましたが、味覚も聴覚も個人の経験値なのです。音や音楽はどうでもいい人。どうでもいい人は、マイルスなんか聴かなくていいんです。人生の時間の無駄です。だからできるなら、とりわけ初めてこれを聴く子供たちにこそ「マイルスをSACDで聴け!」なのです。「ソー・ホワット」のイントロのピアノ、ベースからリズムが刻まれ、キャノンボール・アダレイとコルトレーン、そしてマイルスが、プファー、プファとリフが入ったところでもう鳥肌です。SACDでは演奏のディテイルが全部、聞き取れます。みなさまそれぞれに熱い想いがあると思いますので、あえて私ごときがマイルスについてこれ以上は述べられません。JT (オノ セイゲン)
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