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SACDに特化した偏屈ブログ

アルベット・シュネルツェルの作品集第2弾は室内楽曲と管弦楽曲集

アルベット・シュネルツェル: 「バーバンクの変わり者」、ヴァイオリン協奏曲第2番《夜の歌》、他
サイモン・クロフォード=フィリップス 、 ヴェステロース・シンフォニエッタ

タワーレコード

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SACDハイブリッド盤。アルベット・シュネルツェルは、1972年生まれ。スカンディナヴィアの彼の世代でもっとも広く注目を集める作曲家のひとりです。チェロ協奏曲《狂気のダイアモンド》など3つの管弦楽作品を収めた『郊外の話』(BIS SA-2313)

に次ぐシュネルツェルの作品集。

アルバム・タイトル曲の《バーバンクの変わり者》は、「今日の音楽に影響を及ぼしたはず」のヨーゼフ・ハイドンと、ロサンゼルス郊外のバーバンクで子供時代を過ごし、『シザーハンズ』や『マーズ・アタック』といった映画を作ってきたティム・バートン監督という、「遊び心とバーレスクをこよなく愛する」ところで似ている2人の芸術家をテーマに作曲されました。この作品は、ニュー・ストックホルム室内管弦楽団による2008年の初演以後、30を超すオーケストラがベルリン・フィルハーモニーやアムステルダム・コンセルトヘボウといったホールで70回以上演奏してきた人気曲です。サイモン・クロフォード=フィリップスとヴェステロース・シンフォニエッタによる2021年4月のセッションが、世界初録音です。
ヴァイオリン協奏曲第2番《夜の歌》は、ウプサラ室内管弦楽団スウェーデン室内管弦楽団、ヨンショーピング・シンフォニエッタがイリア・グリンゴルツのために共同委嘱した作品です。「覚醒状態と睡眠という2つの異なる世界にはさまれた、重力のない浮遊する感覚」を背景にした4楽章で書かれています。空間に漂う感覚をとらえることを試みた〈空中に浮遊する(Levitate)〉、1393年にフランス王シャルル六世がパリで開催した〈燃える人の舞踏会(Bal des Ardents)〉、シュネルツェルの夢に現れた「奇妙な想像上の動物たち」の〈行列(Procession)〉、夢から脱出したいと思いながらも行き場のない〈逃げろ(Run)〉。2019年4月11日、ウプサラで初演。この曲も、この演奏が世界初録音です。
もうひとつのオーケストラ曲《私の手紙を燃やして-クララの思い出》は、シュネルツェルがクララ・シューマンのエネルギーと「生への渇望」を表現することを試みた作品です。ひとつの主要主題が「クララ・シューマン」を表す「荒々しく自由な」フルートと「ヨハネス・ブラームス」の「思慮深い」ファゴットに分かれ、対話していきます。「室内管弦楽」の版を使った、世界初録音です。
室内楽作品が3曲。「リストたちのロマンティックなヴィルトゥオーゾ曲と『われわれの時代』のヘヴィメタル音楽という、2つの『悪魔的』伝統を交配させた」ソロ・ピアノのための《悪魔と踊る》。異なるクレズマースケールをハーモニー素材に使った〈アポロンの誕生(The Birth of Apollo)〉〈青年期のアポロン(Adolescent Apollo)〉の2楽章で書かれたヴァイオリンとピアノのための《アポロンの踊り》は、ギリシャ神話の神からイスピレーションを得た作品。《凍りついた景色》は、シュネルツェルが若い頃。スウェーデン北部の山脈で過ごした冬のある日の鮮やかな記憶を描いたチェロとピアノのための作品です。
キングインターナショナル

【曲目】
アルベット・シュネルツェル(1972-):
(1)「バーバンクの変わり者(A Freak in Burbank)」~管弦楽のための(2007)
(2)「悪魔と踊る(Dance with the Devil)」~ピアノのための(2000)
(3)「私の手紙を燃やして-クララの思い出(Burn My Letters - Remembering Clara)」~室内管弦楽のための(2019)
(4)「アポロンの踊り(Apollonian Dances)」~ヴァイオリンとピアノのための(2003)
(5)「凍りついた景色(Frozen Landscape)」~チェロとピアノのための(2002)
(6)ヴァイオリン協奏曲第2 番《夜の歌(Nocturnal Songs)》(2018)

【演奏】
ヴェステロース・シンフォニエッタ
サイモン・クロフォード=フィリップス(指揮)
(2)ヘンリク・モーヴェ(ピアノ)
(4)セシリア・シリアクス(ヴァイオリン)
(4)(5)ダーヴィド・フアン(ピアノ)
(5)ヤコブ・コラーニ(チェロ)
(6)イリア・グリンゴルツ(ヴァイオリン)

【録音】
セッション録音
(6)2019年11月26-29日
(2)(4)(5)2020年6月15-17日
(1)(3)2021年4月6-8日
ヴェステロース・コンサートホール
(ヴェステロース、スウェーデン)

プロデューサー&サウンド・エンジニア:
イェンス・ブラウン(Take5 Music Production)