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SACDに特化した偏屈ブログ

ベートーヴェンと同時代を生きた作曲家、ヴィルムス 当時オランダのサロンで愛された名曲に新たな息吹を吹き込む

ヨハン・ウィルヘルム・ウィルムス: フルートのための室内楽作品集 Vol.2
ヘレン・ダブリングハウス 、 セバスティアン・ベラクダル 、 ハンナ・ヴィンツェンス

タワーレコード

 

ベートーヴェンと同時代を生きた作曲家ヨハン・ヴィルヘルム・ヴィルムスによるフルートとピアノのためのソナタ集第2集。ヴィルムスは、ライン川中流部右岸のベルギッシェスラント地方の小さな村にに生まれ、父や兄からピアノと作曲の手ほどきを受け、フルートを独学で学びます。1791年、19歳のときにアムステルダムに渡り、そこでフルート奏者、ピアニスト、オルガニスト、そして興行師としても活躍。その後、アムステルダムの裕福な美術収集家の娘と結婚し、彼も大きな恩恵を受けます。そして暇を見つけては作曲をするという生活をしていましたが、それでも彼の作曲家としての評判は高く、ライプツィヒのゲヴァントハウスでも演奏され、その演奏にはE.T.A.ホフマンも肯定的な批評を書いたとされています。ヴィルムスは、1815年のオランダ王国成立をきっかけに行われた新たな国歌のコンテストを受け、見事に採用されます(1932年まで)。「外国人」であった彼の音楽が採用されたのは、彼の才能がオランダで広く認められていたということでしょう。
 第1集に続く本作は、フルートとピアノの作品に加え、チェロを含んだトリオ作品も収録されています。チェロは、1800年前後に使用されていたピアノの低音・高音の弱点を単に補うのではなく、音楽的な相乗効果を持って書かれている点で、ロマン派の先駆的な作品です。そして作品33のソナタは、フルートの扱い方を熟知したヴィルムスらしい充実した内容。ヘレン・ダブリングハウスの凛々しく心地よい音色は一音一音説得力があり、さらにMDGのバランスの取れた録音による立体的なサウンドは、当時オランダのサロンで愛された名曲に新たな息吹を吹き込みます。(輸入元情報)

【収録情報】
ヴィルムス:フルートのための室内楽作品集

ソナタ イ長調 Op.33
● トリオ ニ長調 Op.6
ソナタ ニ長調 Op.18-1
ソナタ ト長調 Op.18-2

 ヘレン・ダブリングハウス(フルート)
 セバスティアン・ベラクダル(ピアノ)
 ハンナ・ヴィンツェンス(チェロ)

 録音方式:ステレオ(デジタル)
 SACD Hybrid
 CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND

 

 

 

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