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SACDに特化した偏屈ブログ

ラトル&LSOブルックナー7番 コールス校訂版世界初録音! したたるような弦の美しさ 躍動するリズム

ブルックナー:交響曲第7番
サイモン・ラトルロンドン交響楽団

タワーレコード

 

黄金コンビのラトル&LSOによる、2022年録音のブルックナー第7番の登場。コールス版による世界初録音です。弦楽器のしたたるような美しさ、そして世界が認める管楽器セクションの雄大な響きとブレンド具合、躍動するリズム、すべてが最高の形で結実した演奏の登場です。
ブルックナー交響曲第7番の第1楽章を作曲し始めたのは、1881年9月、夏を過ごしたザンクト・フローリアンでのことでした。1883年の9月5日にフィナーレのスコアが完成。初演は1884年12月30日、ライプツィヒでアルトゥール・ニキシュ指揮によって、そして1885年3月10日にミュンヘンでヘルマン・レーヴィ指揮によって初演され、大成功を収めました。この作品は、リヒャルト・ワーグナーの寛大な後援者であるバイエルンルートヴィヒ2世に捧げられています。この作品には、1881年12月8日に起こった、ウィーンのリング劇場(ブルックナーの居宅の真向かい)での火災(386人もの人々が亡くなった)や、ブルックナーが臨席した≪パルジファル≫の世界初演(1882年7月30日)、ワーグナーの死(1883年2月13日)などが大きく影響しているとされています。第1楽章のコラール風の旋律はパルジファルの「救済」というテーマを、第2楽章は火災の犠牲者への追悼(ワーグナー追悼ともいわれます)、第3楽章のスケルツォの弦楽器の動きは舐め上げる炎のよう、といわれることもあります。
この作品が誕生するまでには、ブルックナーとその弟子や同僚でもあったフランツ・シャルクとヨゼフ・シャルク、フェルディナント・レーヴェらの助言や彼らとの議論に基づき、数多くの変形や変更が行われました。そのうちのいくつかは自筆譜に見られ、また初版に初めて現れるものもあります。このコールス版は、ブルックナー自身が演奏で何度も耳にした「初版」を中心資料として、ブルックナーの手稿譜などに基づいて構成されています。ラトルは、これまでにコールス版に基づくブルックナーは第6番(LSO0842/KKC6175)、第4番(LSO0875/KKC6557)と2作発表しておりいずれも世界中の注目を集めてきています(第8番(LSO3042/KKC9333)はハース版に基づく映像)。このたびの第7番でも、ラトルがどのようにブルックナーの姿に寄り添いながら音楽を彫りあげているか、注目です。
(キングインターナショナル)

【曲目】
ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調 WAB 107 (Version 1881-83; Cohrs A07)
ベンヤミン=グンナー・コールス校訂版(2015年)による世界初録音〕

【演奏】
サイモン・ラトル(指揮)
ロンドン交響楽団

【録音】
2022年9月18日&12月1日、バービカン・ホール

 

 

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