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SACDに特化した偏屈ブログ

アファナシエフによるベートーヴェン解釈の総決算 万全のコンディションで臨んだ「ハンマークラヴィーア・ソナタ」

 

ベートーヴェン:ハンマークラヴィーア・ソナタ
ヴァレリー・アファナシエフ

タワーレコード

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Sony Classical

現代クラシック・ピアノ界の鬼才(奇才)、9月に76歳を迎えたヴァレリー・アファナシエフが、ベートーヴェンがその生涯に残した最大のピアノ曲「ハンマークラヴィーア・ソナタ」を録音。音楽上の師エミール・ギレリスが最も得意とし、名録音を残している同ソナタについて、どうしても自分の解釈を残しておきたいと切望し、万全のコンディションで臨みました。
ベートーヴェンピアノ曲アファナシエフの音楽的なルーツであり、これまで18曲の録音を残してきました。しかし第29番「ハンマークラヴィーア」については、過去に演奏会で取り上げたことはなく、今回の録音が初演奏。長年作品を研究してきただけあって、楽譜の隅々にまで行き届いた慧眼は驚くべきもの。
演奏時間は全4楽章58分で、アファナシエフの名前を世界に轟かせたシューベルトの最後のソナタ(ECM 1985年録音)を上回る遅さであり、特に22分をかけてじっくりと構築した第3楽章アダージョは吸い込まれるような漆黒の深みを湛えています。

 

[収録曲]
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
ピアノ・ソナタ 第29番 変ロ長調 作品106[58:05]
1. I. アレグロ [17:33]
2. II. スケルツォ:アッサイ・ヴィヴァーチェ[3:35]
3. III. アダージョ・ソステヌート
 アッパッショナート・エ・コン・モルト・センティメント[22:12]
4. IV. ラルゴ――アレグロ・リゾルート [14:43]

ヴァレリー・アファナシエフ(ピアノ/ヤマハ

[録音]2023年6月13日~15日、ドイツ、
ヴェルニゲローデ、コンツェルトハウス・リープフラウエン
[プロデューサー]ゲルハルト・ベッツ

1991年の「展覧会の絵」に始まるヨーロッパにおけるアファナシエフデンオン録音のほとんどすべてをプロデュース。アファナシエフデンオンを離れてからしばらく間が空いて、2015年のソニー・クラシカルへのベートーヴェンの三大ソナタの録音で久しぶりにアファナシエフと再会。ドイツ・ランダウ在住。地元の教会合唱団の指揮者でもある。
[レコーディング・エンジニア]フィリップ・ネーデル (b-sharp Berlin)

テルデックでエンジニアとしての仕事を開始。ボストンのジョン・ニュートン主宰の「サウンドミラー」に所属したこともある。2000年にベルリンにレコーディング・チーム、b-sharpを設立。その優れたプロデュース、エンジニアリング力によって、テルデックス・スタジオと並ぶベルリンのクラシック・プロダクションの雄となっている。自主レーベルも手掛け、ベルリン・コンツェルトハウス室内管弦楽団のアルバムをリリース。
[ピアノ調律]ゲルト・フィンケンシュタイン

数多くのピアニストから厚い信頼を寄せられている、ハンブルク近郊エルツェに本拠を置くピアノ調律師・製作者。長年アンジェラ・ヒューイットのソロ録音の調律を手掛けている。

 

 

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