VIVA!SACD

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SACDに特化した偏屈ブログ

中野幸代2ndアルバムがSACDに!

はて?中野幸代とは誰ぞや?
私も知りませんでした。。ジャズ・ヴォーカリストなんだそうです。
その中野さんの2ndアルバム

「What A Diff'rence A Day Makes~輝く出会いの時に~」

SACDになって再発されるそうです。


不況にあえぐメジャーレーベルが尻ごみしている中での自主レーベルからのリリース。
頭が下がる思いです。

以下ジャズ批評誌の記事転載です





北九州は小倉出身で、現在、東京で活躍するジャズ・ヴォーカリスト、中野幸代さんの2ndアルバム『What A Diff'rence A Day Makes』を聴く機会を得た。東京の知人からの紹介だ。里帰りをした中野さんと一緒に聴く。一聴して、シャープな切れ味のよい録音に驚いた。さすが20bit 96kHzによる高音質録音とうたっているだけのことはある。しかし、この録音のミキシング&マスタリングはプロではなく、いちオーディオファンである和田芳道さんという方の腕によるという。声や各楽器の定位もすばらしく、口の震え、吐息や楽器本来の響をよく捉えている。メジャーなレコード会社のアルバムではなかなかお目にかかれない録音である。和田さんのコメントに「"生演奏で体感した音"と"スピーカーの音が耳に届いたときに感じる音"が乖離しないように、計測値より、音響的な近似性を大切にマスタリングしてみた」とある。中野さんが「これは生音よりいい」とつい洩らした。ピアノ・トリオをバックに歌う中野さんの声がナチュラルで心地よい。しかも英語の発音がとても自然だ。日本人の歌う英語という感じがあまりしない。英語圏在住の経験があるのかと聞いたが、全くないという。本人自ら、自分の声は癒し系だと語った。いろんな考えがあるだろうが、本来、女性ヴォーカルは母親の子守唄に通じるものがあると思う。声を聴いて、安心してぐっすり眠れる。そんなヴォーカルが理想だ。中野さんのヴォーカルはその理想に相通じるものがある。アニタ・オデイが大好きだという中野さん。歌っている曲も新旧のスタンダードを織り交ぜ、一気に聴き通しても、聴き飽きない。まるで長めで長めと感じさせないワン・ステージのようだ。ライヴで鍛えた歌の表現力も確かだし、もっと知られてよい実力派の歌手だと思う。タイトルに「What A Diff'rence A Day Makes、縁は異なもの」とあり、副題に「~輝く出会いの時に~」とある。人やCDとの出会いは一期一会で、とても大切なものだ。まさに、このCDは手にとったヴォーカル・ファンに輝くひと時を与えてくれるだろう。ひょっとするとあなたにとって大切な宝物になるかも・・・。
(以上『ジャズ批評NO.146』2008年11月号/P.250掲載の後藤誠一氏レビューより)
   
中野幸代(vo), 鶴野美香(p), 曽宮正和(ds), 大角一飛(b)

1 Take The "A" Train
2 Honeysuckle Rose
3 I've Got You Under My Skin
4 Destiny
5 I Can't Give You Anything But Love
6 I'm A Fool To Want You
7 What A Diff'rence A Day Makes
8 Mona Lisa
9 Just The Way You Are



北九州小倉出身とは嬉しいですね。私は隣の門司です

拘りの録音の様で、楽しみです。