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SACDに特化した偏屈ブログ

待望!マツーエフ&ゲルギエフ&マリインスキー劇場管によるラフマニノフの“ピアノ協奏曲第2番”!

マツーエフ&ゲルギエフ、待望のラフマニノフピアノ協奏曲第2番です。カップリングはプロコフィエフ:ピアノ協奏曲第2番。早速注文しました。これまでと同じくDSD録音です

Rachmaninov/Prokofiev: Piano C

Rachmaninov: Piano Concerto No. 2; Prokofiev: Piano Concerto No. 2

マツーエフはこれまで、ゲルギエフ&マリインスキー劇場管とラフマニノフのピアノ協奏曲第1、3番と「パガニーニの主題による狂詩曲」をリリースし、ベストセラーとなっています。両者によるピアノ協奏曲第2番はいかにもディスクが存在していそうですが、マツーエフはギルバート&ニューヨーク・フィルとのCDと、テミルカーノフ&サンクトペテルブルグ・フィルとのDVD、ゲルギエフキーシンとLSO、ランランとマリインスキーのものしかなく、ついに最強コンビの共演盤は実現しました。マツーエフは、ソチ・オリンピックの閉会式でもラフマニノフの2番を弾き話題となりました。彼の大きな手は、この作品で要求される幅広い和音を崩さずに押えることができ、また強靭な技巧でいかなる難所も楽々弾ききってしまうため、技巧にわずらわされることなくラフマニノフの言いたいことがすべて伝わり、純粋に音楽へひたることができます。マツーエフの豊かな音量、深い打鍵、目にもとまらぬ指さばきはいつもながら、静かで瞑想的な箇所で円熟を感じさせ、最良のロシア・ピアニズムを堪能させてくれます。また、ゲルギエフもマリインスキー管を鳴らしきり、伴奏を越えた交響曲のような世界を創り上げています。人気曲ながら、初めて聴くような凄い仕上がりに驚嘆です。カップリングはこれまた超難曲プロコフィエフの2番。マツーエフは2016年10月にパーヴォ・ヤルヴィ&N響と披露して話題になりました。その際、マツーエフは30年来この作品を弾きたかったと語り、プロコフィエフの最高傑作と称しました。プロコフィエフ初期の過激な作品で曲芸のような技巧が要求されますが、マツーエフは完璧なうえ表情もたっぷり。プロコフィエフ好きのゲルギエフも美しさの極みでピアノを彩っています。
キングインターナショナル
 
(1)ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番ハ短調Op.18
(2)プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第2番ト短調Op.16

【演奏】
デニス・マツーエフ(ピアノ)、
ワレリー・ゲルギエフ(指揮)
マリインスキー劇場管弦楽団

【録音】
2016年6月25日(1)、26日(2)/マリインスキー・コンサート・ホール(ライヴ)DSD録音

 

 
 
ソチオリンピック閉会式でのマツーエフのパフォーマンス