VIVA!SACD

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SACDに特化した偏屈ブログ

アコースティック・ウェザー・リポート:クリヤ・マコト/納浩一/則竹裕之

アコースティック・ウェザー・リポート(SACD HYBRID)

Acoustic Weather Report

[収録曲]
01. キャノン・ボール
02. エレガント・ピープル
03. ハヴォナ
04. お前のしるし
05. パラディウム
06. ティーン・タウン
07. ヤング・アンド・ファイン
08. バードランド
09. VIEW THE WORLD
 
 
正直ウェザーリポートはあまり好みでは無いため購入を躊躇していたアルバム。しかし「無編集で修正皆無の超絶音響DSDレコーディング」と聞けばSACD推進者、DSDに魅力を感じている者としては聴かねばなるまい!と購入。
アコースティックトリオ、だと大人しい感じかな?な予想に反して音の塊がドカンと襲ってきます。トリオとは思えない音の密度、それでいて詰め込み過ぎではなくシンプルゆえ音の間、余韻が美しい。比較できる程ウェザーリポートを知らないので、単純に良い曲、良い演奏として楽しめます。本家より、硬派な漢のジャズ。しかし、これが修正なしの一発録りなんて信じられないですね。凄いテクニックと3人の呼吸です。曲、テクニック、音、いずれも楽しめるアルバム。個人的にベースの音が大好きですので、CDだとぼやける音の輪郭がSACDだとリアルにズンズンと響き最高です。
 
最後の曲はオリジナル(作曲:クリヤマコト)。これがまた良い曲。こんな素敵な曲なら、次は全編オリジナルアルバムでも良さそうですし、続編、別のバンドのカヴァー、また他のアーティストによる無編集ダイレクトDSD録音によるアルバム・・とシリーズが広がって行ってくれると嬉しい。そのためにもこのアルバムが売れて、評価される事を望む。音楽は、録音芸術は、録音技術は現在進行形なんだと思います。
クリヤマコト氏も参加しているTHREESOME (マリーン、吉田次郎)の新作は同じくダイレクトDSD。このシリーズは無条件で購入したい。
 
SACDDSDの生みの親、SONYからこういうアルバムが出る事に、まだまだSONYのプライドを感じます。
レコーディングエンジニアはお馴染みの鈴木浩二氏。DSD黎明期からDSDに携わってきた氏だけに、抜群の音です。小菅優のベートーヴェン:ピアノソナタ全集も氏によるDSD録音SACDでしたが、所有するSACDの中で一番のピアノの音色でした。やはり継続は力なりです。
 
本アルバムは出来るだけ大きな音で聴いて貰いたい。リアルさが凄いです。近所迷惑が心配になる迫力ですが(笑)
 
2016年6月2日、13日 ソニー・ミュージック・スタジオ(DSD2ch無編集ダイレクト録音)
 
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