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SACDに特化した偏屈ブログ

鑑賞感想記 J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 キリーヌ・フィールセン2018録音

Bach Cello Suites -Sacd-

J.S.バッハ無伴奏チェロ組曲 キリーヌ・フィールセン

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HMV

 

1972年オランダ・アムステルダム生まれのチェリスト、キリーヌ・フィールセン(Quirine Viersen)。父はロイヤルコンセルトヘボウ管のベテラン・チェリスト、イケ・フィールセン。ザルツブルグ・モーツァルテウム音楽院にてハインリヒ・シフに師事し、ロストロポーヴィチ国際コンクール、ヘルシンキ国際チェロ・コンクール、チャイコフスキー国際コンクール等に入賞という経歴。

バッハ無伴奏チェロは2010年の

Complete Suites for Cello So

Complete Suites for Cello So

 

 以来2度目の全曲録音。あいにくこちらはSACD未聴で。欲しい欲しい思ってた時に新録音情報があったので。

010年の録音は長女が誕生してすぐの事で、彼女の新たなスタートであったと言います。しかしその2年後、彼女は双子の娘を出産したそうで、忙殺される中からかチェリストとしての自分に疑問を感じ、再びチェロと向き合うのには、やはりバッハ無伴奏だったそうです。

 

新興レーベルBarcanovaからのリリースで、このレーベルの2枚目の作品。

第一弾の

CAMERATA RCO/BACH GOLDVERG VARIATIONS STRING TRIO

CAMERATA RCO/BACH GOLDVERG VARIATIONS STRING TRIO

 

 と同じく、ジャケット写真には香港のカメラマン、ファン・ホーの作品が使用されています。印象深い素敵な写真です。録音は2018年3月~4月、エンジニアはBert van der Wolf。記載は無いですが、DSDもしくはDXD録音と思われます。

現代バッハ無伴奏の名盤と言えば

バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲)

バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲)

 

2004年櫻井卓によるDSD録音、マスタリング杉本一家の鈴木秀美盤。こちらは「悠久」の、まさにバッハの「宇宙」を感じさせる、残響豊かな、そしてバロック・チェロの優しい響きが極上の、SACDユーザーなら必携の1枚ですが

 

キリーヌ・フィールセンの新録音は残響は控えめで「漆黒」 と言える静寂感の中に

キレとコクのあるチェロの音色が響きます。音の消えゆく様が実に美しい、かなりの優秀録音。

演奏は正統派と呼べる折り目正しい、軽やかで聴いていて心地良く、母親という予備情報からか「慈愛」を感じさせる。

使用楽器は以前はアンドレ・ナヴァラが使用していたという1715年製のヨゼフ・グァルネリ・フィリウス・アンドレア(Joseph Guarnerius Filius Andreae)。弓はシフから贈られた物だという。

演奏、録音共に優れた(★5つの満点評価)おススメ盤です。

 

 

 

 ナヴァラのバッハ無伴奏チェロもSACDで。こちらは迫力の「漢」な演奏と録音。

Suites for Violoncello Bwv 1007-1012

Suites for Violoncello Bwv 1007-1012

 

 

 

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