VIVA!SACD

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SACDに特化した偏屈ブログ

続々新譜情報3

私が今注目しているのはオランダのチャレンジ・クラシックス

この度オクタヴィア・レコードが日本国内販売を手掛けるようになりました。同レーベルが海外作品を扱うのは初だそうです。クオリティの高さを江崎社長以下スタッフが納得しての実現なんだそうです。
既に数枚チャレンジ・クラシックスSACDを所有していますが、お気に入りです。



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1889年に発表されたマーラーの「2部構成による交響詩」―後の交響曲第1番の第1稿はマーラー自身の指揮によってブダペストで初演されましたが、聴衆の反応は冷ややかで、それは作曲家を打ちのめしました。
 本ディスクに収録されているのは、初演の失敗後、マーラーが改訂し『巨人』という名を与えた1893年ハンブルクで演奏された版です。この版は2部、5楽章で構成され、第1部は「青春の日々から、若さ、結実、苦悩のことなど」と称され、第1楽章から第3楽章までの「春、そして終わることなく」「花の章」「スケルツォ、順風に帆をあげて」が含まれます。第2部は「人間喜劇」と称され、第4楽章のカロ風の葬送行進曲、フィナーレの「地獄から天国へ」となります。
 ネザーランド交響楽団の首席指揮者、ヤン・ヴィレム・デ・フリエントはオランダを代表する指揮者であり、音楽学にも精通した逸材です。これまでも作品や作曲家への深い知識と洞察から、一味違った、新しい視点での表現を企画し、成功してきました。
 今回取り上げるのは、マーラー交響曲第1番。1893年ハンブルク稿を採用し、この名作の歩んできた歴史に光を当てます。奇才デ・フリエントが手兵とともに、生き生きと力強くも、音楽に満ち溢れた『巨人』を演奏します。(オクタヴィア・レコード)

【全集版とのオーケストレーションの差異】
・第1部第1楽章の冒頭のクラリネットのファンファーレは、ホルンで奏でられている。
・第1部第1楽章遠くからのトランペットのファンファーレは、ホルンとの掛け合いになっている。
・第1部第1楽章フィナーレに入るクレッシェンドは大太鼓の大音響で圧巻!(音の津波の様!!)
・第1部第3楽章のスケルツォの冒頭は、ティンパニーが弦楽とリズムを刻む。
・第2部第4楽章冒頭は、弱音器付きのチェロと弱音器なしのコントラバスとのデュオで奏でる。
・第2部第5楽章は詳細を記すのが困難な程、音の長さや強弱、テンポ指示、休符有無、打楽器の使用など変化が多彩。

【収録情報】
マーラー交響曲第1番ニ長調『巨人』(1893年ハンブルク稿)
 ネザーランド交響楽団(ヘット・オーステン管弦楽団
 ヤン・ヴィレム・デ・フリエント(指揮)

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OVPPのマタイ受難曲
クイケン会心の演奏!

2009年にリリースされたロ短調ミサの清冽な演奏で、大人数の合唱を用いないスタイル、いわゆる「OVPP(One Voice Per Part)」、各パート1名による合唱音楽の美しさを再認識させてくれたクイケン
 かつてレオンハルトの『マタイ受難曲』でコンサートマスターを務めていたクイケンが、今回はその『マタイ受難曲』でOVPPの手法を採用。総勢11名から成る声楽陣の澄んだ歌声に、第1オーケストラ12名、第2オーケストラ10名に振り分けられた「ラ・プティット・バンド」の精鋭たちが、しなやかで美しい器楽サウンドを絡めて見事な音響をつくりだしています。
 低弦にヴィオラ・ダ・ガンバとバス・ヴィオールを用いたここでのしなやかなサウンドは、OVPPの声とよくマッチし、まさに「裸足」の敏感さで『マタイ』のドラマを進めてゆくかのような佇まいが印象的です。
 OVPPの『マタイ』としては、2002年に録音されたマクリーシュ盤や、2007年録音のダンディン・コンソート盤が有名ですが、今回のクイケン盤は、同じくピリオド様式&OVPPとは言え、より繊細で曲線的な美しさの際立っているのがポイント。
 聴きなれた少年合唱が一人のソプラノに置き換えられるなど、OVPPならではの大胆な手法には賛否もいろいろあるのでしょうが、この清澄な美しさはやはり魅力的です。
 環境の問題もあり、録音にはかなり苦労したということですが、それだけ入念に仕上げられたセッション録音ということで、サウンド面でのクオリティの高さには素晴らしいものがあります。

【収録情報】
J.S.バッハマタイ受難曲 BWV.244
 ゲルリンデ・サーマン(ソプラノ1)
 マリー・クイケン(ソプラノ2)
 ペトラ・ノスカイオヴァ(アルト1)
 パトリツィア・ハルト(アルト2)
 クリストフ・ゲンツ(テノール1:福音史家)
 ベルンハルト・フンツィカー(テノール2)
 ヤン・ファン・デル・クラッベン(バス1:イエス
 マルクス・ニーダーマイア(バス2)
 エミリエ・デ・フォフト(リピエーノ、下女、ピラトの妻)
 オリヴィエ・ベルテン(ペテロ、ピラト、祭司長2)
 ニコラス・アクテン(ユダ、大祭司カヤバ、祭司長1)
 ラ・プティット・バンド
 シギスヴァルト・クイケン(指揮)






以前お伝えしたリザ・フェルシュトマン

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もここのレーベルです


私がここのレーベルでお薦めなのは

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幻の楽器、ヴィオール属の「バリトン」を使用したハイドンです。バリトンといっても声楽ではなく金管楽器でもないです。ジャケで右手に持ってるのがそのバリトンです
このバリトンがまたいぶし銀の響きがたまらないのです。古楽ファン必聴アルバムと言えましょう。