VIVA!SACD

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SACDに特化した偏屈ブログ

オランダの新興高音質レーベル≪TRPTK≫(トリップティック)がSACD参戦!4タイトルリリース!!

2014年にブレンドン・ハインスト(Brendon Heinst)とルーク・マイセン(Luuk Meijssen)の二人によって設立されたオランダはユトレヒトに本拠を置く高音質レーベル≪TRPTK≫(トリップティック)。すべての録音はDXD(352.8kHz 32bit)のオリジナル・サウンドマスターを使用しており、

「商業的なことに左右されることなく、レコーディング・クオリティをひたすら追求することで音楽のエモーションをそのままリスナーへ伝える」

と、なんとも頼もしいポリシーを持つという。なるほど、これまでのカタログを見ると、実に興味深いタイトルが並びます。

そんなTRPTKレーベルがSACD参戦!!これは応援するしかない

まずは4タイトル。その後もリリース予定あり!!

静寂の間 The Silence Between
ピーテル・ヴァン・ルーテン 、 トビアス・ボルスボーム

タワーレコード

 

ヴァイオリン奏者ピーテル・ヴァン・ルーテンとピアニストのトビアス・ボルスボームのオランダ若手音楽家二人が「音楽とは音符と音符のあいだの空間だ」というドビュッシーの言葉に触発され、挑んだ録音プロジェクト。
ストラヴィンスキーのディヴェルティメントは、舞踏家イダ・ルビンシテインが1928年に自らのバレエ団を結成し、その旗揚げ公演のための委嘱作品がバレエ音楽《妖精の口づけ》。没後35年を迎えたチャイコフスキーへのオマージュ作品で、チャイコフスキーの歌曲・ピアノ曲からの引用が随所にあらわれます。本曲は、それをもとにした組曲版で1931~34年に作られました。瀧口修造の詩作「妖精の距離」にインスピレーションを受け1951年に書かれた武満徹の「妖精の距離」。
そして若き日のドッビュシーがポール・ブルジェの詩に作曲した甘美な作品「美しき夕暮れ」。現代オーストリアで活躍する作曲家クルト・シュヴェルツィクの「ハイリゲンシュタットへの道」、最後には1942年の夏から翌43年の春にかけて作曲され、「フェデリコ・ガルシア・ロルカの想い出に」と記されたプーランクの最後のヴァイオリン・ソナタ
キングインターナショナル

【曲目】
ストラヴィンスキー: ディヴェルティメント(バレエ「妖精の接吻」より)
武満徹: 妖精の距離
ドビュッシー: 美しき夕暮れ
クルト・シュヴェルツィク: ハイリゲンシュタットへの道
プーランク: ヴァイオリン・ソナタ FP119

【演奏】
ピーテル・ヴァン・ルーテン(ヴァイオリン)
ビアス・ボルスボーム(ピアノ)

永遠の憧れ Eternal Longing
長谷川由輝子

タワーレコード

現在オランダのハーグを拠点に活動している浜松市出身のピアニスト長谷川由輝子。洗練された音楽性と幅広いレパートリーに定評があり、フォルテピアノ奏者、室内楽、ピアノ・デュオなど活躍は多岐にわたります。
今回『永遠の憧れ』と題されたアルバムに録音されたのは、彼女が生涯にわたってともにし、追求していきたい楽曲を選んだといいます。
ベートーヴェン最晩年のピアノ・ソナタ第31番。偉大なる作曲家の深淵に迫る演奏を聴かせてくれます。そしてフランクが62歳の作品「前奏曲、コラールとフーガ」。磨きぬかれたタッチで繰り広げられる高貴で奥深い演奏です。最後には、ショパンに献呈された、シューマンのピアノ作品の傑作「クライスレリアーナ」。確かな技巧と、美しく心動かされる演奏を披露しています。
また、新進気鋭のエンジニア、ブレンドン・ハインストによる解像度の高い録音も必聴です。
キングインターナショナル

【曲目】
ベートーヴェン:ピアノソナタ第31番 変イ長調 Op.110
フランク:前奏曲、コラールとフーガ ロ短調 FWV21
シューマン:クライスレリアーナ Op.16

【演奏】
長谷川由輝子(ピアノ)

【録音】
2019年12月17-19日

 

暗い炎 Dark Fire
ヨアヒム・エイジランダー

タワーレコード

 オランダのチェリスト、ヨアヒム・エイジランダー。ユトレヒトアムステルダム、ベルリンなどで研鑽を積み、2000年にルーベンス弦楽四重奏団を結成。カルテットは国際コンクールで賞を獲得するなど世界的に認められています。現在は室内楽、ソロでの公演、そして後進の指導にもあったています。使用楽器は、チロリアン・ヴァイオリンの製作者(作者不明)によってローマで1755年に作られた特別な楽器を使っています。
本アルバムは、トルコ5人組の一人であるアフメト・アドナン・サイグンのパルティータ。そして印象的なアルメニア民謡サリュ・ゲリン、トルコ民謡ヒチェリエ・ヨルジュルック。スペインの偉大なチェリストガスパール・カサドの作品。最後にはチェリストでもあり作曲家のジョージア(グルジア)のスルハン・ツィンツァーゼの作品を収録しており、トルコ、ジョージア(グルジア)、スペイン、多様な文化が交錯する魅力的な内容です。
キングインターナショナル

【曲目】
アフメト・アドナン・サイグン: 無伴奏チェロのためのパルティータOp.31
作曲者不詳: サリュ・ゲリン、ヒチェリエ・ヨルジュルック
ガスパール・カサド: 無伴奏チェロ組曲、愛の言葉、ボアブディルの嘆き
スルハン・ツィンツァーゼ: 無伴奏チェロのためのトッカータ、民謡の主題による5つの小品

【演奏】
ヨアヒム・エイジランダー(チェロ)

シューマン・コレクション Vol.1 The Schumann Collection, Vol. 1
ニコラス・ヴァン・プーク

タワーレコード

オランダのピアニスト、ニコラス・ヴァン・プークによるシューマン・コレクション第1弾。音楽一家で育ち、アムステルダム音楽院でディヴィッド・クイケン、ヤン・ヴァインの両氏に師事。またペライアブレンデルアルゲリッチの教えも受けている。アムステルダム・コンセルトヘボウで行われたリサイタルでは、「オランダで今最も才能あふれる若手音楽家」と絶賛されました。
この録音では、曖昧さを全く感じさせない冴えわたる技巧と、濃密でロマン溢れる音楽性で、シューマンの情感をたっぷりと堪能させてくれます。
また、新進気鋭のエンジニア、ブレンドン・ハインストによる解像度の高い録音も必聴です。
キングインターナショナル

【曲目】
シューマン:
謝肉祭 Op.9
幻想小曲集 Op.12
アラベスク Op.18

【演奏】
ニコラス・ヴァン・プーク(ピアノ)

【録音】
2020年6月26、27日
オランダ、Westvest Church