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SACDに特化した偏屈ブログ

20世紀ハンガリーの2人の作曲家、コダーイとリゲティの合唱作品集 マルクス・クリード 、 デンマーク国立声楽アンサンブル

Lux Aeterna リゲティコダーイの合唱作品集
マルクスクリードデンマーク国立声楽アンサンブル

タワーレコード

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民族音楽学の分野でも重要な活動を行ったコダーイは、バルトークと並ぶ20世紀前半を代表する作曲家であり、リゲティはそのコダーイの弟子として1960年代半ばから国際的な活躍を見せています。
2人とも合唱作品も多く手掛けており、コダーイは初期のロマン派風の響きを持つ曲から、円熟期のハンガリー民族音楽の影響を受けた曲まで幅広い作風による合唱曲を遺してました。とりわけこのアルバムに収録された小カンタータ「Matrai kepek マトラの絵」の煌びやかな旋律は強い印象を残します。
リゲティがアカペラ合唱団のために書いた作品の多くは1950年代にブダペストに滞在していた頃のもの。民謡をベースにしながらも、トーンクラスターやオノマトペを用いた作品は彼自身の作曲技法の限界への挑戦といえるでしょう。これは映画『2001年宇宙の旅』で使用された「Lux Aeterna 永遠の光」でのミクロポリフォニー(多数のパートが細かく動きつつ複雑にからみあい、全体としてはクラスターのように聞こえる手法)使用にも顕著に表れています。その後のリゲティの作品は耳なじみの良いものに変化し、80年代の「フリードリヒ・ヘルダーリンによる3つのファンタジー」からは、16声部でありながらもミクロポリフォニーを用いることなく全ての声部に旋律を与えるという、リゲティの成熟したスタイルが感じられます。
これらはどれも演奏が困難な作品ですが、SWRレーベルでも名演を繰り広げてきたマーカス・クリードが指揮するデンマーク国立声楽アンサンブルは、技術的な余裕を持って幅の広い表現を聴かせます。
プロデューサーのMichael EmeryとエンジニアのMikkel Nymandによる高音質録音にも注目です。
ナクソス・ジャパン

【曲目】
ジェルジ・リゲティ(1923-2006):
1. Lux Aeterna 永遠の光(1966)

Zwei a cappella-Chore 2つの無伴奏合唱曲(1955)
2. Ejszaka 夜
3. Reggel 朝

Matraszentimrei Dalok マートラセントイムレの歌(1955)
4. Harom hordo 3つのたる
5. Igaz szerelem 真実の愛
6. Gomb, gomb ポム-ポム
7. Erdobe, Erdobe 森の中で

Drei Phantasien nach Friedrich Holderlin
フリードリヒ・ヘルダーリンによる3つのファンタジー(1982)
8. Halfte des Lebens 生の半ばに
9. Wenn aus der Ferne 彼方から
10. Abendphantasie 夕暮れに思う

ゾルターン・コダーイ(1882-1967):
11. Esti Dal 夕べの歌(1938)
12. Este 夕べに(1904)
13. Matrai kepek マトラの絵(1931)

【演奏】
[ソリスト]
ダニエル・アベリ(バス)…2、3
マレーネ・ネアトルプ(ソプラノ)…2、3
クリスティーネ・ノンボ・アンデルセン(ソプラノ)…12
ヤコブ・セルベルグ(バリトン)…13

デンマーク国立声楽アンサンブル
マーカス・クリード(指揮)

【録音】
DR Studio 2, Copenhagen
2020年1月7-8日…2-7、11-13
2021年9月9-10日…1、8-10

DXD audio format
CD/SACD STEREO、SACD 5ch

 

 

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