VIVA!SACD

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SACDに特化した偏屈ブログ

高木綾子 モーツァルト「フルート協奏曲第一番、第二番、他」金聖響&オーケストラアンサンブル金沢

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モーツァルト
・フルート協奏曲第1番ト長調K.313
・フルート協奏曲第2番ニ長調K.314
・フルートと管弦楽のためのアンダンテ ハ長調 K.315
 高木綾子(フルート)
 金聖響(指揮)
 オーケストラ・アンサンブル金沢
 録音時期:2009年7月7日&8日
 録音場所:石川県立音楽堂

2010 SACD/CDハイブリッド  ステレオ・サラウンド




CDデビュー10周年、通算10作目にして初SACD作品。
この度コロムビアからエイベックスに移籍しての第一弾はモーツァルト金聖響&オーケストラ・アンサンブル金沢


柔らかく、優しい音色のフルートにとても癒されるなぁ~という印象。音質もなかなかです。

ただ、無難すぎるなという印象も否めない。革新的な要素やダイナミズム溢れたという演奏でもない。オケもキチっとしており、良く言えば安心感、悪く言えば面白みがない。

ですが、このアルバムはそういった分析的に聴くものではないと思う。

結婚し、母になった高木の愛情溢れる演奏はそういった面をコンセプトにしているのではないか、そう思えば奇をてらう事もない激しく吹き鳴らす事もないこのアルバムは長く聴き続けられる良さがある

仕事から疲れて帰ってからのリラックスタイムに、いやそれよりも妊婦さんの胎教や小さなお子様に聴かせてあげるのにぴったりなのではないでしょうか。SACDでその効果はよりあると思いますね。
そう思わせてくれる優しさと愛情を感じる作品です。きっと自分の子供に聴かせてる様な気持ちで演奏したのではないかな、と思います。

音楽は聴く人それぞれの心情や環境で受け取り方も大きく変わります。何を求めて聴くかでも。
私は出来るだけ演者が何を表現したいのか、に自分を近づかせて受け取ろうとしています。
それが本当に演者の気持ちかどうかは分かりませんが、そんな風に感じてみる事も音楽を楽しむ要素のひとつかなと思っています。

クラシックマニアの方にはちょっと食い足りないかもしれませんが、逆に普段クラシックを聴かない方にとっつき易いのではないでしょうか。

サラウンドも収録で低音も十分な響きのある優雅に楽しめるものになっていますね。
エイベックスと聞くとチャラチャラしたイメージがありますが、SACDクラシックに関しては誠実さを感じます

プロデューサー:HIROYUKI NAKASHIMA
レコーディング・エディティング・マスタリング:TAKU SAKURAI
レコーディングディレクター:TOMOKO NODA
アシスタントエンジニア:NORIHIRO MORI

SACDオーサリング:AKIRA ANDO



パフォーマンス:★★★★
音質:★★★★
サラウンド:★★★★
お気に入り度:★★★★
お薦め度:★★★(妊婦さんや小さなお子様のいらっしゃるご家庭には★★★★★)
総合:83