VIVA!SACD

VIVA!SACD

SACD (Super Audio CD) is a high-resolution audio disc format developed by Sony and Philips. Utilizing the Direct Stream Digital (DSD) file format, SACD provides for more accurate sound reproduction than the PCM used in the current CD format.

鑑賞感想記 アコースティック・ウェザー・リポート2 クリヤ・マコト 、 納浩一 、 則竹裕之

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アコースティック・ウェザー・リポート2 クリヤ・マコト納浩一則竹裕之

タワーレコード

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HMV

ソニーミュージックショップ

 

1. River People (Jaco Pastorius)
2.Donna Lee (Charles Christopher Parker Jr.)
3. Black Market (Josef Erich Zawinul)
4. Lusitanos (Wayne Shorter)
5. Barbary Coast (Jaco Pastorius)
6. Man In The Green Shirt (Josef Erich Zawinul)
7. Badia - Three Views Of A Secret (Josef Erich Zawinul/Jaco Pastorius)
8. Between The Thighs (Josef Erich Zawinul)

<ボーナス・トラック>
BS-TBS「報道1930」テーマ曲
9. Deep Insight (TV Theme version) (クリヤ・マコト)
10.Deep Insight (TV End Theme version) (クリヤ・マコト)

 

まったく取り直しが効かない一発録音ですが、その分、音質は最高です。
自分で言うのも何ですが、自分自身の録音した演奏で、最高の音で録れたと思います。
どのように最高かというと、僕が自分のベースで演奏したときに聞いている、その自分自身の音がそこに収まっているということです。
まさに原音再生!(納浩一

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ドン!チッチキチッチキからのゴリン

生々しく弦を弾く「ゴリン」 というウッドベースのリアルな音に、開始4秒でKOされた。そしてピアノとの絡み合いが始まるとこのプロジェクトの更なる進化を確信。

2016年11月に第一弾は発売されたアコースティック・ウェザー・リポート(以下AWR)の第二弾。

ウェザーリポート(以下WR)のカバー・アルバムと言うと単なる企画モノの様に思えるけれど、カラフルな超絶技巧の代表格であるWRの楽曲をアコースティックで、しかもトリオで再構築するという大胆さと、巧みなアレンジと演奏能力、そして抜群の録音音質はそれを遥かに超越した良質のジャズ・アルバムと高い評価とセールスを記録して、第二弾へと繋がった。 

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簡単に言えば、シンプルかつグルービー、ファンキーかつジャジー
まさにこの三人でないと出せないといった、そんなサウンドです。(クリヤマコト

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基本路線は”1”と同じ

電気楽器でカラフルでサイケデリックで複雑な構成のWRを、アコースティックでシンプルに、骨太で硬派に料理。”1”で有名でキャッチーな曲をやってしまっている(?)ので、前作に比べると選曲はやや地味(マニアック)とも言えますが、やはり巧みなアレンジで何度聴いても飽きが来ず、聴けば聴く程に引き込まれる。

f:id:VIVASACD:20191205121808j:plain ベースの前に4本のマイク。ベースが他の楽器に埋もれることなく、エッジの効いた芯のしっかりとした音に録る為。その狙いは見事で、深みのあるリアルなウッドベースの音。

凝ったピアノコード、ドラムとの絡み合い、「目の前で演奏してるかの様」という比喩の域を超えたDSDならではの鳥肌モノ。

完コピではない、一旦バラしての再構築。WRを煮詰めて凝縮した旨味。このトリオでしか出せない個性がしっかりと刻印されている。だからWRファンは当然、私の様なそれほどWRは好きではない人も、このAWRは楽しんで頂けるはず。極上の大人のジャズ。どの曲が、というより全部良い。”1”からレパートリーが広がったライヴは更に盛り上がりそう。

 

”1”でのラスト、クリヤマコト作曲の「ヴュー・ザ・ワールド」はWRの曲に負けない実に良い曲でしたが、”2”ではボーナストラックとしてBS-TBS「報道1930」テーマ曲「Deep Insight」が収録。TVテーマ・ヴァージョンではエリック・ミヤシロ(tp)、本田雅人(as)も加わり、こういうサウンド、ホーンもフルで加わった編成での新作もと期待してしまいます(WR以外のカヴァーも聴いてみたい)。エンディング・バージョンはシットリと。コンポーザーとしても有能だから、オリジナル主体のアルバムもと思います。

自分も年食ったのか、10代の頃の様に何度もむさぼり聴く、なんて事は無くなったと思ってたんですが、このAWRをはじめDSDダイレクト・レコーディング・シリーズは若かった頃の衝動を呼び起こしてくれます。 

それは、あたかも「生」で聴いてるかの様な鮮烈な音、臨場感が耳だけでなく、身体に脳に響いて来るからではないでしょうか。

 

録音はこれまでのDSDダイレクト・レコーディングと同じく、乃木坂ソニー・ミュージック・スタジオ にて2019年7月

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SACDのDSD2.8はSONOMAで。配信用のDSD11.2はMerging Technologies Pyramixで同時録音。同じDSD、より数値の高い11.2の方が良いのでは?と思われるかも知れませんが、数値が上がれば良くなるとは限らないものらしく。

そして、このアルバムではアベンドート社より提供された

f:id:VIVASACD:20191202150631j:plainAbendrot Everest 701

というクロック・ジェネレータを使用。ざっくり言うと録音で使用するデジタル機材間でのデータ劣化なくやり取りする物。DVDプレイヤーくらいの大きさですが、1台300万!そんな価格も納得の精度。AWR2の音質の功労者である事は間違いない。
 

このアルバムでびっくりしたのが「CD層もSACDかと思うくらい音が良い」。

さすがにナチュラルさ、没入度はSACD層が上で、日常の鑑賞にはやはりSACDですが、CD層だけを聴いても他のソフトの様な不満が少ない。これはEverest701の功績なのかと思わされます。とは言え、やはりSACDで聴いて貰いたいですね。

また別の機会で書きたいのですが、様々な想いと技術的、予算的にも高い障壁を乗り越えて生み出されている、このDSDダイレクト・レコーディング・シリーズ。

どうかSACDユーザーの方に聴いて欲しいし、非SACDユーザーでこのアルバムを気に入った方には是非SACDでも聴いて頂きたい。 

 

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SONYカスタムのAMS/Neve 88RSコンソール
 

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録音、マスタリングは鈴木浩二。プロデューサーは杉田元一&クリヤマコト

 

SONY DSD Direct Recording Series

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