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SACDに特化した偏屈ブログ

グリンゴルツがシャコンヌ(チャッコーナ)にまつわる無伴奏ヴァイオリン作品を録音! 楽器、弓へのこだわりもみせる注目の演奏

Ilya Gringolts : Ciaccona -J.S.Bach, Holliger, R.Gerhard, Pauset

「チャッコーナ(シャコンヌ)」~バッハ、ジェラール、ホリガー、ポゼ
イリア・グリンゴルツ

タワーレコード

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SACD ハイブリッド盤。近年目覚ましい活躍を見せるイリア・グリンゴルツ。そのレパートリーの広さはヴァイオリニストの中では随一。とりわけバロック奏法を取り入れた演奏には定評が高く、BISレーベルからリリースしたロカテッリの『ヴァイオリンの技法』(KKC-6325/BIS SA-2445)では切れ味鮮やかな演奏を披露してくれました。
当アルバムではバッハのチャッコーナ(シャコンヌ)に焦点を当て、この名曲からインスピレーションを得て作曲されたハインツ・ホリガー(1939-)、ロベルト・ジェラール(1896-1970)、ブリス・ポゼ(1965-)、そしてJ.S.バッハ無伴奏ヴァイオリン作品を編んだ内容。
ホリガーの《3つの小さな場面》は2014年、イザベル・ファウストのために書いた3部構成の作品。ジェラールの《シャコンヌ》は1959年、イフラ・ニーマンのために書いた十二音技法を用いた12曲からなる作品。そしてポゼの《コントラパルティータ》はダヴィド・グリマルのために書いた7曲からなる作品。バッハの無伴奏から着想を得て書かれたこの作品をグリンゴルツはバッハの作品を挟み込む形で録音。前衛的なポゼの作品とバッハが見事に融和しております。数多くの録音でも知られるグリンゴルツながらシャコンヌのレコーディングはこれがはじめて。彼ならではの心地よいテンポ感と歯切れのよい演奏は無伴奏でも一層輝きます。また当録音では曲に合わせて楽器と弓も変えて演奏しており、これもまたグリンゴルツならではといえましょう。
キングインターナショナル

【曲目】
(1)ハインツ・ホリガー(1939-):《3つの小さな場面》(2014)
I. チャッコーニナ
II. 幽霊のノック
III. 葬送のミュゼット

(2)ロベルト・ジェラール(1896-1970):《シャコンヌ》(1959)
I. リソルート(決然と)
II. カルモ・コン・レジェレッツァ(軽く静かに)
III. アレグロ・コン・フオーコ(熱烈に速く)
IV. アレグレット(やや速く)
V. ヴェローチェ(敏速に)
VI. コン・リポーゾ(休息をとって)
VII. アレグロ・コン・ブリオ(生き生きと速く)
VIII. アダージェット(アダージョよりやや速く)
IX. モルト・ヴィヴァーチェ・コン・インペト(性急で非常に速く)
X. アンダンテ・ソステヌート(音の長さを保って歩く速さで)
XI. グラツィオーソ(優美に)
XII. アレグロ・アッサイ(極めて速く)

(3)ブリス・ポゼ(1965-):ヴァイオリンのための《コントラパルティータ》
ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685~1750)の無伴奏ヴァイオリン・パルティータの楽章で点綴された~(2008)
I. プレルーディオ
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 ハ長調 BWV1006 から「プレルーディオ」
II. アレマンダ
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第1番 ト短調 BWV1002から「アレマンダ」
III. コレンテ
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第1番から「コレンテ」
IV. サラバンド
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第1番から「サラバンド
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第1番から「ルール」
V. ルール
VI. ジガ
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004から「ジガ」
VII. チャッコーナ
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番から「チャッコーナ(シャコンヌ)」

【演奏】
イリア・グリンゴルツ(ヴァイオリン)

ヴァイオリン:
(1)(2)アントニオ・ストラディヴァリ(1718年'ex-Prove')
(3)作者不詳(19世紀初頭ドイツ))

弓:
(1)ヘルゲ・ネットランド(2017年)
(2)ドミニク・ペカット(1850年頃)

バロック弓:
(3)ルイス・エミリオ・ロドリゲス・キャリントン(2017年)

【録音】
セッション録音
2020年7月7-10日
改革派教会、マルタレーン(スイス)

プロデューサー&サウンド・エンジニア:アンドレアス・ヴェルナー

    

   

 

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